ニューヨークの住宅価格を視覚化して3Dマップを作成するとこうなる

不動産サービスの「StreetEasy」や「Trulia」などからニューヨークの住宅価格データを集めて視覚化したマップが公開されています。マップを見るとどの地域の住宅価格が高いのか、中心地にほど近いのに住宅価格が安い地域など、インターネットを検索しているだけではわかりにくい情報が一目でわかるようになっています。

NYC’s Housing Cost Myth — re:form — Medium
https://medium.com/re-form/nycs-housing-cost-myth-9dce6052c139

1平方フィート(約0.1平方メートル)当たりの住宅の販売価格を視覚化したのが下記の3Dマップです。ニューヨークにあるブロンクス・ブルックリン・マンハッタン・クイーンズ・スタテンアイランドという5つの行政区を色分けして表示しています。

ニューヨークの中心地であり、世界を代表する金融街のウォール街や数多くの観光地、5番街やタイムズスクエアなどの繁華街があるマンハッタンは5つの行政区の中でも最高住宅価格と最低住宅価格が最も高くなっています。最高住宅価格はセントラルパークサウスで1平方フィート当たり3393ドル(約40万円)。最も低かった地区でも430ドル(約5万円)で、他の行政区とは比べものにならないほど高価。3Dマップを見ると、通勤に便利な地域ほど住宅価格が高くなっているのが顕著に表れているとのこと。

最高住宅価格が2番目に高かったのが、マンハッタンの南部に位置するブルックリンです。ブルックリンで最高住宅価格である地区は1平方フィート当たり2000ドル(約23万5000円)のグレイヴセンド。グレイヴセンドの平均は470ドル(約5万5000円)ですが、S通りとU通りに囲まれた地域の平均が2000ドル(約23万円)だったとのこと。グレイヴセンドは郊外の高級住宅地という感じなのかもしれません。最も低かったのはブルックリンの外れにあるニュー・ロッツで173ドル(約2万円)でした。

ニューヨークの中で最も広いクイーンズは最高住宅価格がロングアイランドシティの1172ドル(約14万円)。ロングアイランドシティはイースト川を渡ればすぐにマンハッタンに行ける立地であることから住宅価格が高くなっています。住宅価格が最も低かったのは、クイーンズ区で最もアフリカ系アメリカ人の住民の割合が高い地域のジャマイカヒルズで205ドル(約2万4000円)でした。ジャマイカヒルズはマンハッタンまで自動車で約30分、電車だと約50分かかる場所にある地域です。

マンハッタンの北側にあるブロンクス。ブロンクスの最高住宅価格は北西部にあるリバーデイルで1平方フィート当たり603ドル(約7万1000円)。マンハッタンからかなり離れた場所にあるリバーデイルですが、ハドソン川に面する地域に高級住宅地があり、ブロンクスの中でもこの地域のみ中流階級以上が多く住んでいます。反対に最も住宅価格が低かったのはウッドローンで110ドル(約1万3000円)です。これはニューヨーク全体においても最低価格でした。

最後はニューヨークの南西部に位置するスタテンアイランド。スタテンアイランドは鉄道や地下鉄でマンハッタンとつながっていないので、マンハッタンに行くには自動車かフェリーを利用する必要があります。マンハッタンへの交通の便が悪いためか、スタテンアイランドの住宅価格は最高でも489ドル(約5万7000円)。5つの行政区の中でも最も低い最高価格になりました。

ニューヨークの住宅価格を視覚化した3Dマップは引っ越しの際に役に立ちそう。東京バージョンや大阪バージョンなど、日本の都市を対象とした3Dマップの作成にも期待したいところです。