ITmedia NEWS > 社会とIT >

「minne」とヤマト運輸、ハンドメイド作家の配送支援で連携 QRコードによる送り状印刷、専用パッケージ

» 2015年10月21日 17時22分 公開
[山崎春奈ITmedia]

 ハンドメイド作品を売買できる「minne」を運営するGMOペパボとヤマト運輸は10月21日、作家が作品を送る際の梱包や配送の手間を軽減する施策を共同開発すると発表した。QRコードで宅配用送り状を出力するシステム連携や、既存サービスを手軽に利用できるオリジナルデザインのパッケージなどを順次提供する。

photo 「宅急便コンパクト」(手前左)、一回り小さい「ネコポス」のminne作家向けオリジナルパッケージ

 minneは作家数15.6万人、登録作品数179万点に上るハンドメイド作品のマーケット。売買は活発で、売り上げ上位10%の作家の月間平均注文数は直近1年で50件から90件へと約2倍に増えているという。

 注文数が増えたことで、梱包や発送手続きなどの手間が作家側の課題に。両社の連携でより安全に、スムーズに配送できるよう作家側、購入者側それぞれのニーズに対応する。

 まずシステム連携からスタート。作品が購入されると出品者にQRコードを送付し、ヤマト直営店の店頭端末にかざせば送り状を自動で印刷できるようにする。今後はコンビニエンスストアでも送り状を発行できるようにする計画だ。

 ユーザーからの要望を受け、小型の荷物を安価に送れる「宅急便コンパクト」、ポストに投函する「ネコポス」で利用できる専用パッケージも開発。特殊な透明フィルムを使用し、台紙を折り曲げるだけで商品を簡単・安全に梱包できる「クイックフィットフィットエコノ」を個人向けに初めて提供する。いずれも年内にサービスを開始を予定だ。

photo 商品をフィルムと台紙の間に差し入れ、折り曲げるだけ。開封時に一目で中身を確認できるのもメリット
photo 作品の梱包イメージ

 「投函完了」のアプリへのプッシュ通知など、機能拡張は今後も進めていく。

 ヤマト運輸の長尾裕社長は「現在、年間取り扱い数16億個のうち、CtoC(消費者−消費者間)の発送物は約1割程度だが、今後個人間取引はさらに活発になっていくと予想している。minneに集う作家の声を商品開発にも生かし、より時代にあったサービスを提供していきたい」と話している。

photo GMOペパボ 佐藤健太郎社長(左)とヤマト運輸 長尾裕社長

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.