ferretでは、会員様向けにWebマーケティング施策の取り組み状況に関する調査を行いました。
ferretは中小企業様を中心にのべ27万名の方々にご利用いただいているWebマーケティングポータルサイトです。

今回はそのアンケートを元に、月額広告予算ごとのWebマーケティングの現状についてデータを公開します。

アンケート概要

テーマ:「Webマーケティングへの取り組み」に関するアンケート
調査手法:インターネットリサーチ
実施期間:2015年05月27日(水) ~ 2015年06月01日(月)
対象:全国のferret会員男女619名

1.月額広告予算比率は?

月額広告予算割合

4割近い企業が「5万円以下」と回答しており、10万円以下も含めると全体の約半数に上り、そこまで広告に予算をかけられない企業が多いようです。
ferret自体が、広告予算をかけず、自社で集客できるようになることを目的に作られたメディアのため、そもそも広告予算をかけない企業が集まっている可能性もあります。
企業の年商別の広告予算はどのような分布になっているでしょうか。

2.年商別月額広告予算の割合

年商別月額広告予算の割合
年商別の月額広告予算を表したデータです。
年商500万以下の企業の4割が月額広告予算5万円以下、2割弱が5~10万円と回答しており、さらに年商1~5億円でも月額広告予算に30~50万円ほどしかかけていない企業が多数派となりました。年商に関わらず、全体的に広告予算をかけたくない企業が集まっているようです。

3.月額広告予算別の集客施策状況

月額広告予算別の集客施策状況

広告予算に関係なく、比較的予算のかからないSEOとソーシャル施策に取り組まれている企業が多いようです。
リンク対策が重要だった時代は、SEOを行うために有料リンクを大量購入する風潮がありましたが、外部リンクよりもコンテンツが評価されるようになった今は外部リンク購入ではなくコンテンツ制作に注力すれば良くなったため、企業によっては社内リソースのみで完結できるようになったところも少なくないのではないでしょうか。

4.今後取り組もうと考えている集客施策について

今後取り組もうと考えている集客施策について

これから取り組みたいと考えている施策でも、SEOとソーシャルが圧倒的です。
社内リソースも足りず、SEOとソーシャルにしっかり取り組めていない企業が多い可能性もあります。
また、予算に関係なく、ディスプレイ広告に関心を持っている企業が比較的少ない結果となっています。
中小企業においては、リスティング広告に比べると確度の低いディスプレイ広告には出稿する意義がまだ感じられていないのかもしれません。

まとめ

先日電通から発表された2014年版「日本の広告費」では、旧来の広告媒体の市場は縮小傾向にあるものの、ネット広告は初めて1兆円を突破し、今後もその勢いは続くと予測されています。

「2014年 日本の広告費」は6兆1,522億円、前年比102.9% - ニュースリリース一覧 - ニュース - 電通
アドネットワークやネイティブ広告などの時代に対応した新しい形式の広告市場も急速に成長しており、それらを取り扱う企業が次々と上場しています。

2014年に上場したIT企業28社まとめ(前編)
2014年に上場したIT企業28社まとめ(後編)

一方で、今回の調査では広告予算をかなり抑えめにしている企業の現状が浮き彫りとなりました。
ferret会員様向けのアンケートだったため、データに偏りが多いかもしれませんが、中小企業においては、大手企業のように広告予算をしっかり確保し、新しい広告に取り組めるような状況ではないのかもしれません。
しかし、広告は予算をかければいいというものでもありません。手段を正しく選択し、戦略を練れば、限られた予算の中でも良いフォーマンスを発揮することは可能です。

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