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Appleが古いiPhoneをリサイクルして約1トンの「金」をゲットしたことが明らかに


iPhoneを自動で分解・リサイクルするロボット「Liam」を2016年3月の新製品発表会で紹介するなど、Appleは環境に対する取り組みに力を入れています。Apple Storeで受け付けている回収プログラムを通じて、古いApple製品を集めて分解することで、Appleは2015年の1年間でなんと約1トンもの金を回収したと発表しています。

Apple_Environmental_Responsibility_Report_2016.pdf
(PDFファイル)https://ssl.apple.com/environment/pdf/Apple_Environmental_Responsibility_Report_2016.pdf

Apple recovered 2,204 pounds of gold from broken iPhones last year - Apr. 15, 2016
http://money.cnn.com/2016/04/15/technology/apple-gold-recycling/index.html

AppleはApple Renewプログラムを通じて消費者から古いiPhoneや、iPad、Mac製品を回収し、リサイクル活動に取り組んでいます。Appleの環境責任報告書によれば、回収した製品は合計約4万トンにもおよび、そのうち約2万8000トンが再利用可能な資源だったとのこと。


Appleは集めた製品を分解して、およそ1トンの金を回収。金は銀よりも腐食しにくく、銅は重要な計算処理時に電子の移動速度が遅くなることから、回路基板には金がよく使われていて、スマートフォン情報サイトのFairphoneの調査によればスマートフォンには平均して30ミリグラムの金が含まれているとのこと。また、200万円超えの金ピカApple Watch「Apple Watch Edition」には18金が55グラムも使われていると推測されています。

金以外にも、Appleは鋼1万2750トン、プラスチック6090トン、ガラス5420トン、アルミニウム2050トン、銅1340トン、コバルト86トン、亜鉛59トン、鉛20トン、ニッケル18トン、銀3トン、スズ2トンといった素材をリサイクルして、合計で約2万8000トン・4000万ドル(約43億円)分の資源を回収したと発表しています。


Appleは古い製品から資源をさらに効率的に回収するため、リサイクルロボット「Liam」を導入しています。Liamは年間120万台のiPhoneを分解することができ、2016年4月時点ではカリフォルニアとオランダでそれぞれ1台ずつが稼働中とのこと。

iPhoneを自動で分解してリサイクルするAppleのロボット「Liam」がバリバリと仕事をこなすムービー - GIGAZINE


なお、1トンをポンドに換算すると2204.62ポンドになることから、「Appleの環境責任報告書の数値は、1トン単位で概数換算した数値をさらにポンドに換算した可能性があり、実際の数値からはズレが発生しているのでは?」「実際に1トンもの金をAppleは本当に回収しているのか?」という混乱も生じています。

Apple's amusingly round reuse figures | John Graham-Cumming
http://blog.jgc.org/2016/04/apples-amusingly-round-reuse-figures.html

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in ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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