北陸新幹線、中池見湿地付近のルートを変更へ

鉄道 行政
中池見湿地付近の北陸新幹線ルート。認可時のルート(黒)より約100m東側にずらし(赤)、湿地から遠ざける。
  • 中池見湿地付近の北陸新幹線ルート。認可時のルート(黒)より約100m東側にずらし(赤)、湿地から遠ざける。
  • 北陸新幹線の金沢~敦賀間は2022年度末の完成を目指して工事が進められている。写真は先行整備された福井駅の高架橋。

鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)は5月8日、北陸新幹線の工事区間のうち、ラムサール条約に登録された中池見湿地(福井県敦賀市)付近のルートを変更すると発表した。

北陸新幹線は今年3月14日、長野~金沢間が延伸開業し、現在は金沢~敦賀間が2022年度末の完成を目指して工事が進められている。この区間のうち、南越(仮称、越前市)~敦賀間の深山トンネルは中池見湿地の東側を横切るルートで認可を受けたが、新幹線の建設による湿地の生態系への悪影響などが懸念されたため、鉄道・運輸機構は福井県などの要望を受けてルートを変更することにした。

発表によると、新しいルートは環境影響評価時のルートを基本にする。深山トンネルを当初認可時のルートから約100m東側にずらして湿地から遠ざけるとともに、深山トンネル前後の地域分断もできるだけ避けるようにした。トンネルの位置は入口付近で環境影響評価時のルートより17mほど高くし、地下水への影響も抑える。

《草町義和》

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