前代未聞! スター・ウォーズと浮世絵のプロジェクトがすごい 
先行発売で想定の900%超えを記録

© & TM Lucasfilm Ltd.

日本の伝統工芸に新しい角度から光を当てたい――。

若い世代や世界に日本の伝統技術・工芸を広めたいと考え、スター・ウォーズの世界を浮世絵に落とし込む企画を立案した奥田健太郎さんはそう語る。このプロジェクトはクラウドファンディングサービス「Makuake」を利用した先行発売を行っており、すでに多くのファンたちから賞賛を得ている。

STARWARSの世界を本物の浮世絵に!~ルーカスフィルム公式ライセンス商品~(Makuake)
https://www.makuake.com/project/starwars-ukiyoe/

「スター・ウォーズ×浮世絵」のプロジェクトにかかわるのは、スター・ウォーズのライセンシーで発売元でもある株式会社ラナ、そして企画・販売元は奥田さんが代表を務めるリズムフォースだ。今回、奥田さんとラナの東基樹さん(新規・事業戦略室 シニアマネージャー)に話を聞いた。

スター・ウォーズの世界観を日本文化に落とし込む

子どもの頃から十数年、海外で生活していた奥田さん。他国の文化や価値観に触れるなかで、あるときから「自分がもっているのは日本的な価値観なんだ」と気づいたという。それでも日本に帰って来ると、意外と日本のことを知らないと実感した。

「たとえば浮世絵や歌舞伎など、日本の伝統芸能・工芸はとても魅力的なのに、存在を知っているだけで具体的な中身を知らなかったんです。ぼくだけでなく、まわりもそうでした。そういったものに興味も知識もないのはすごくもったいないと思うようになりました」(奥田さん)

日本の伝統技術や工芸を新たな角度から世の中に広めていきたいという強い思いから事業を立ち上げようと考えた。今回のプロジェクトは構想から実現に2年かかったという。「当初、伝統工芸とコンテンツをつなげるアイデアは頭になかったんですが、スター・ウォーズが日本文化に影響を受けていることもあり、その方向でアイデアが膨らみました。ただ、実現に向けて動いたものの、なにをどうやってかたちにするのかをずっと模索していました」(奥田さん)。

それでもスター・ウォーズが大好きな奥田さんが、さまざまな縁と紹介を経て知ることになったのがラナだった。のちの強力なパートナーである。

しかしながら、なにをかたちにするのか、というのは難問だった。構想から1年半、実現の道筋が見えてきてからも、苦悩は続いた。浮世絵でなにを表現し、ファンに伝えるのかを考えるだけでさらに半年ほどを費やした。浮世絵を選んだのは、「スター・ウォーズの世界観をいかに日本の文化や表現に落とし込めるのか」という可能性の追求であり挑戦でもあるからだ。

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