魅惑のりんご酒カルヴァドスで、東京の夜はもっと美味しくなる!marriage de Calvados

2015.11.17

Editor’s Eye
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魅惑のりんご酒カルヴァドスで、東京の夜はもっと美味しくなる!

フレンチ、イタリアン、中華料理。久しぶりの、とっておきのディナー。まず最初の乾杯はビール? シャンパン?

食前酒を飲むという文化は19世紀ころのフランスで始まったそう。アペリティフ(Apéritif)。ラテン語で「開く」という意味のaperireが語源とか。テーブルでの会話を「開く」、食欲を促して胃を「開く」ということか(食前酒のことを中国語では「開胃酒」というそうだから、まさにそういうことなのだろう)。

りんごのお酒カルヴァドスで乾杯

食前酒として、そして料理を楽しみながら飲むお酒の選択肢として、りんごのお酒を知ると、ディナーの味わいが深く豊かに広がる。りんごの発泡酒シードルと、それを蒸留してつくられるカルヴァドスだ。
カルヴァドスとは、フランス北西部ノルマンディー地方でつくられる、アルコール度数40%ほどのりんごのブランデーのことを言う。

東京の秋の夜。麻布。この美酒に魅せられた紳士、淑女が集うディナーパーティがあると聞き、取材に出かけた。カルヴァドス協会による、その名も「カルヴァドスの会」だ。

カルヴァドスの素晴しさを伝える大使フィリップ・ソーゼットさんが今回選んだ料理は、重慶飯店麻布賓館の中華料理。四川料理の伝統にフレンチのスタイルや新たな試みを取り入れた名店の料理。カルヴァドスとどのようなハーモニーを生み出すのか。

カルヴァドスと中華料理のマリアージュ

食前酒。まずはシードル。りんごの香りと酸味、かすかな甘みが炭酸とともに広がり、すっきりとした口当たりが食欲を誘う。
続いてりんごジュースとアルコール度数70%前後のカルヴァドスをミックスしてつくられたポモー(クール・ド・リヨン ポモードノルマンディー)を口にすると、思わず「美味しい」という言葉が口をついて出てしまう。りんごの豊かな香りと甘み。とろりと密度のある琥珀色の美酒は、口も滑らかにし、会話を開くお酒だった。

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重慶飯店麻布賓館、朱料理長によるこの夜のスペシャルメニューを紹介したい

・前菜5種盛り合わせ
 叉焼のカルヴァドス漬け、くらげの冷菜、
 棒々鶏、老酒海老、皮蛋豆腐
・ホタテの塩炒め
・松茸入りフカヒレの煮込み
・ロブスターのニンニクとカルヴァドス蒸し
・北京ダック
・和牛の唐辛子炒め
・シメジと青菜の塩炒め
・重慶飯店麻婆豆腐・高菜叉焼炒飯
・特選デザートの盛り合わせ
 カルヴァドス漬けりんご入りごま団子、
 マンゴープリン

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カルヴァドスと中華料理の素晴しいマリアージュ。フレンチスタイルで一品ずつ味わうメニューを、カルヴァドスがより美味しくしてくれる。

フルコースの半ばでは「トゥルー・ノルマンディー」というひとつの儀式が行われる。訳すと「ノルマンディーの穴」。グラスに少しのカルヴァドスを一気に飲み干す。この一杯により消化を促して空腹感を持続させる意味を持つそうだ。

カルヴァドスの名門ブランドといえば、クリスチャン・ドルーアン社のクール・ド・リヨン。 芳香な香りと深いながらもすっきりとした味わい。今回のパーティでは若い2年熟成のものから22年もののヴィンテージまで、様々なタイプのカルヴァドスが振る舞われた。そのバリエーションがノルマンディー地方のリンゴ酒文化の奥深さを物語っている。

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カルヴァドスはフレンチだけではなく、様々な料理を引き立て、美味しくしてくれる。東京の夜ディナーのときに楽しむお酒として、ぜひお勧めしたい。

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(text & photo: easy)

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