中国アリババ4━6月期は46%の大幅増収、モバイル事業が好調

中国アリババ4━6月期は46%の大幅増収、モバイル事業が好調
8月27日、中国の電子商取引大手アリババ・グループの第1・四半期決算は、国内の堅調な売り上げを追い風に46%の大幅増収となった。浙江省杭州の同社オフィスで4月撮影(2014年 ロイター/Chance Chan)
[27日 ロイター] - 中国の電子商取引大手アリババ・グループ・ホールディングが発表した第1・四半期(4━6月)決算は、国内の堅調な売り上げを追い風に46%の大幅増収となった。
モバイル事業が好調だった。同事業の売上高は総取扱高の約3分の1を占め、1─3月の27.4%を上回った。
同社が計画している新規株式公開(IPO)は、ハイテク企業としては過去最大規模となる可能性がある。
普通株主に帰属する純利益は3倍近く増え、19億9000万ドル(1株当たり0.84ドル)となった。
総売上高は25億4000万ドル。中国国内の商業小売事業の売上高は約46%増加し、20億4000万ドルとなった。
アトランティック・エクイティーズのアナリスト、ジェームズ・コードウェル氏はロイターに「モバイル事業の収益化が好調に進んでいるようだ。今回の決算は全体として非常に良好で、IPOにプラスになる。時価総額は2000億ドルを超えるだろう」と述べた。
アリババのサイトで商品やサービスの売買が成立した際の総取扱高は、6月末までの1年間で2960億ドル。アリババの売上高は中国のオンライン小売売上高の約80%を占める。
6月末時点でのアクティブバイヤー(取引を頻繁に行っている買い手)は2億7900万人に達した。
また、モバイル機器からアクセスする月間のユーザー数は1億8800万人と、3月末時点の1億6300万人、昨年12月末時点の1億3600万人から増加を続けている。
アリババは来週、IPOに向けた投資家説明会(ロードショー)を開始する。IPOでの調達額は160億ドルを上回る可能性がある。
6月30日時点で、共同創業者、馬雲(ジャック・マー)氏が同社の普通株8.8%を保有、ソフトバンク<9984.T>は34.1%出資している。
アナリストは、アリババの時価総額が2000億ドル以上になる可能性があると予想。この場合、同社の時価総額はアマゾン・ドット・コムやイーベイを上回り、米国上場企業として上位20位以内に入る。
一部のファンドマネジャーは、アマゾン株を売って、アリババ株を購入することを提案。セクスタント・グロース・ファンドのシニアアナリスト、ポール・ミークス氏は「これだけ待ち望まれた銘柄だ。投資家は買う準備ができている」と述べた。
*写真を変更し、内容を追加しました。

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