消費税で立ち入り検査 転嫁拒否で指導1218件
中小企業庁と公取委
中小企業庁と公正取引委員会は13日、消費税の転嫁を拒否した疑いがある企業への指導が1218件にのぼったと発表した。消費増税を円滑に実施するための特別措置法を施行した昨年10月から、今年4月までの事例を集計した。大企業が中小企業などからの仕入れ価格に増税分を認めない「買いたたき」が8割を占める。
増税が始まった4月は、公取委が転嫁拒否した会社名を公表する「勧告」を初めて適用した。東日本旅客鉄道(JR東日本)の子会社に対し、小売業で大規模な値引きを迫ったとして処分した。
中企庁と公取委は、消費税の転嫁状況を検査する転嫁対策調査官(転嫁Gメン)を、全国で約630人配置している。月間で200件近い立ち入り検査をしており、今後は契約したはずの金額から増税分を値切ろうとする「減額」が起きないか監視を強める。
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