病院など医療機関での携帯電話使用について、総務省など関係省庁や電波関連の業界団体などで構成する電波環境協議会(会長:上芳夫電気通信大学名誉教授)が新たな指針案をまとめた。待合室では使用はOK、病室でもWeb閲覧やメールはOK――などとしている。医療機関が独自でルールを設定する際の参考にしてもらう。
2G携帯電話サービスの終了や医療機器の性能向上などで環境が大きく変わったとし、1997年に定めた現在の指針より制限を緩めた。指針案に対する意見を7月22日まで募集し、その後正式に定める。
新指針案では、携帯電話と医療機器を一定程度離して使用することで影響を防止できるとし、1メートル程度離すことをすすめている。
待合室や廊下などは医療機器が存在しないため、マナーに配慮しつつ、通話など含めて使用できるとした。
病室も、使用されている医療機器が限定され、比較的影響が少ないと考えられることから、携帯電話は使用可能とした。多人数病室でも音の出ないメールやWeb閲覧などの操作は操作は可能とした。
診察室は携帯電話の使用は控えることが望ましいが、電源を切る必要はないとした。手術室やICUは、医療機器に万が一影響が発生した場合のリスクが大きいため、原則、電源を切るか機内モードにすることをすすめている。
指針を参考に各医療機関でルールを定め、院内の目につきやすい場所に分かりやすく掲示するよう求めている。
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