VAIO専門メーカーとして今年7月に再スタートしたVAIO株式会社が、Windowsタブレット「VAIO Prototype Tablet PC」を発表、10月6日から米ロサンゼルスで開催されているAdobe Systems主催のクリエイティブカンファレンス「Adobe MAX 2014」で初披露されました。
そこでロサンゼルスのAdobe MAX会場で展示されていたプロトタイプを実際に触ってきてみました!
「VAIO Prototype Tablet PC」はその名の通りまだ試作機なので、名前はまだありません。
プロトタイプ段階から世界中のクリエイターが集まる最大級のイヴェントAdobe MAXで初披露するということで、新しいVAIOは「クリエイターがクリエイティブワークをするために最適化されたツール」を目指していることがはっきりとわかります。
まずはインターフェースとスペックをみていきましょう。
画面ディスプレイは解像度2,560☓1,704ピクセル、250dpiの非常に高精細なディスプレイで、サイズは12.3インチのアスペクト比は3:2です。Adobe RGBカバー率95%以上でかなり広色域。クリエイターがクリエイティブワークをするのに最適なディスプレイだそうです。
その場にあったSurface Pro 3(なんとAdobe MAX参加者全員にサプライズでSurface Proが配布されたのですよ!)と画面比較をしてみましたが、写真じゃ解りづらいですが、精細さと鮮やかさでは、圧倒的にVAIOの方が優れていました。
CPUはクアッドコアのCoreHシリーズに、CPU内蔵グラフィックスであるIris Proも搭載されていて、タブレットPCとしては圧倒的なスペックで、VAIO自身も「世界一早いCPUを備えているタブレットPC」であることを主張していました。
専用ワイヤレスキーボードで取り外しが可能です。キーとキーの間にすき間があるアイソレーションタイプで、少しキータッチを試してみましたが、MacBookに慣れてる人にとってはちょっと隙間が広くて打ちにくいかな…。
こう言ってしまっては元も子もないですが、要するに慣れの問題かと思います。
キーボードは小さなマグネットで着脱できるようになっていて、装着時にキーボードへの充電が可能な仕様となっています。フル充電すれば1ヶ月は持つとのことでした。
インターフェースはUSB 3.0ポートx 2、 HDMI出力 x 1 、 Mini Display Port x 1、ヘッドホン出力 ステレオ、ミニ端子、有線LANポート。
有線LANポートがついたタブレットなんて変態的です。だがそれが良い。クリエイターは重いデータファイルを有線LANつかってやりとりしたいかもしれないですものね。閉じるとこんな感じ。アルミ削り出しの高級感あるマットな艶々のブラック。好みです。
展示品には留め具がついてたりなど正確な厚さではありませんが、厚さはこのように。MacBook Pro Retinaよりは厚い印象? まだプロトタイプなので重さやサイズは未定とのことでしたが、MacBook Pro 13 inch Retinaディスプレイより軽くて薄くて、しかしながらMacBook Pro 15inch Retina ディスプレイ並のパフォーマンスを目指しているそうですよ!
背面にはチルトスタンドが搭載されていて、ちょっとやそっと押したくらいじゃ動かないバネの構造になっています。角度は作業しやすいように無断階で調整できます。クリエイターがペンを使って作業をする時などに使いやすいようにとこだわったそうですよ。
VAIO独自のスタイラスペンもついています。このスタイラスペンホルダーは取り外し可能とのこと。
このスタイラスペンにもクリエイターが使いやすいように開発されています。一般的なスタイラスペンは電磁誘導タイプで実際にLCDに描画する際に大きな視差が現れるのに対し、VAIOのスタイラスペンはエアギャップが無く、ダイレクトに直接紙に描くように描けるのだそうです。
製品開発担当の方にお話を伺ったところ「一般に広く使われるビジネスユースを目指しているのではなく、クリエイター向けに用途を限定して開発した」とはっきりと述べていました。プロトタイプ段階からアドビのクリエイターから細かいフィードバックを受けながら開発に取り組んでいたそうです。そして「このモンスタータブレットPCはしばらくは他のメーカーは追いつけないと思います」とも語っていました。
今年度中、つまり今年の3月までには発売されるそうです。価格は未定とのことでしたが、プロユースの競合タブレット製品の値段と鑑みると…20万以上はしそうな気がします。
新生VAIOの「モンスタータブレットPC」は、プロトタイプを見ただけでもクリエイターでない私もぜひ使ってみたいと思わせる製品でした。リリースが楽しみです。
(mayumine)