DeNA守安社長インタビュー【後編】「キュレーションプラットフォーム事業はゲーム事業と同価値を目指す」

株式会社ディー・エヌ・エー代表取締役社長兼CEO 守安功氏

10月1日、株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)が住まい・インテリアに特化したキュレーションプラットフォーム「iemo(イエモ)」を運営する株式会社iemoと女性向けのファッションに特化したキュレーションプラットフォーム「MERY(メリー)」を運営するペロリ株式会社を約50億円で買収、子会社化した

今回、買収と同時にキュレーションプラットフォーム事業に参入するにあたり、DeNA代表取締役社長兼CEO・守安功氏にインタビューをおこなった。後編ではキュレーションプラットフォーム事業ついてお伝えする。前編はこちら(聞き手:現代ビジネス編集部・佐藤慶一)

キュレーションプラットフォーム事業を統括する理由

---キュレーションプラットフォーム事業では「リアル巨大産業の構造変革を目指す」ことを掲げています。他分野のプラットフォームの立ち上げ時期や想定されうるジャンルがあれば教えてください。

守安:現在はiemo(住まい・インテリア)とMERY(ファッション)の2ジャンルですが、年内にもう1つ新しいプラットフォームを立ち上げる予定です。2社のノウハウとDeNAの強みと融合すれば、他分野に横展開することが可能だと思います。

詳細は控えますが、ライフスタイル系のインパクトのある市場とだけ言っておきます。新たなキュレーションプラットフォームの体制としては、DeNA社内から人を充てます。そこで2社のノウハウを提供してもらい、スピーディーに展開していきたいです。

---今回の事業は守安社長自ら統括するとのことですが、その理由や動機はなんでしょうか?

守安:まず、買収はさまざまな意味で非常に難しいということがあります。これまで海外において大型買収をおこなってきましたが、最初から同じ方向で進むことができるかというと難しい。やはり、その会社の文化や仕事の進め方などがあるため、題目だけ掲げても、うまく融合することができません。

また、一言で買収と言っても、サービスのみの買収や、人材を買う「タレントバイ」などいくつか種類があります。今回は、サービスと人材のどちらも入ってもらう融合型であるうえに、2社同時です。そのため、かなり難しい局面や大きな問題が出る可能性もあることでしょう。

そのような状況下では、代表の自分が問題解決にコミットしていかなければならないと思っています。今回の買収、そしてキュレーションプラットフォーム事業がもし失敗してしまったら、買収に向いていないと言われかねません。巨大業界に変革を与えるという大きなチャレンジだからこそ、成功すべく、自らコミットして、事業のトップに立って進めていくことが必要なのです。

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