「伊右衛門タクシー」発進 日本交通、サントリーと組む
車内で緑茶配布
タクシー大手の日本交通(東京・千代田)とサントリー食品インターナショナルは5日、タクシー車内で緑茶の「伊右衛門」を配布する取り組みを始めた。車内でじっくりと味を楽しんでもらうことで宣伝につなげる。日本交通は今後、商品の新たなプロモーション形態として、飲料メーカーに限らず広告でのタイアップを提案していく。
車体外装を緑に統一し、伊右衛門のロゴをあしらうほか、車内にうちわやスリッパも備え、利用者が落ち着いて利用できる空間にする。キャンペーン期間は5日から8月4日まで。都内に3台を導入する。サントリー食品インターナショナルの三好健二氏は「四季によって味が変わる伊右衛門を車内で楽しんで欲しい」と話す。
タクシー会社は運賃が収入の大半を占める。日本交通は広告を新しい収入源の1つにするモデルの確立を目指す。今年1月には大塚製薬と組み、車内で「ポカリスエット」を配った。日本交通の川鍋一朗会長は「サービスの質を高め、業界が変わりつつあると利用者にアピールしたい」と狙いを語る。
国土交通省は5日、東京23区と武蔵野市、三鷹市のタクシー初乗り運賃を現行の2キロメートル730円から、短距離にする審査を始めた。初乗り運賃引き下げは日本交通が今年4月に都内同業に先駆けて申請した。これに他社が追随、申請する会社の保有車両台数が審査が始まる基準の7割を超えた。