アマゾンはこうした10ドル以下の商品を販売している。
Amazon.com
- 米アマゾンに「10ドル以下」で送料無料の商品を扱うコーナーが登場。
- 商品は提携業者が提供、低価格商品が並んでいる。
- こうした商品は通常、1ドルショップ(日本の100円ショップのようなもの)やディスカウントストアで取り扱われるもの。1ドルショップやディスカウントストアはここ数年、人気を集めている。
アマゾンは低価格が魅力。だが1ドルショップやディスカウントストアほどではなかった。
だが新コーナーは、違うようだ。10ドル以下の商品が並び、しかも送料は無料だ。
新コーナーは静かにスタートしたが、1ドルショップやディスカウントストアを意識していることは明らか。衣料品、電化製品、ギフト、インテリア用品、家事グッズ、時計など、ダラー・ツリー(Dollar Tree)やロス(Ross)で見かけるような商品が並んでいる。枕やスマホケース、ロゴTシャツもある。
最近の1ドルショップやディスカウントストアの成功は、こうした商品に大きなニーズがあることを示した。アマゾンがたとえわずかでも、このマーケットに参入しようとするのは当然のことだ。
1ドルショップの売上高は、2010年の304億ドル(約3兆2300億円)から2015年には453億ドル(約4兆8100億円)に成長したとウォール・ストリート・ジャーナルは伝えた。ダラー・ゼネラル(Dollar General)は数千店もの出店を計画しており、一方ダラー・ツリー(Dollar Tree)は堅調に売り上げを伸ばしている。「ドレス・フォー・レス(dress for less)」のキャッチフレーズで知られるロスは、「小売業の宝」と称賛されている。
ダラー・ゼネラルは2018年、900店を出店する。
AP
アメリカ最大のディスカウント小売であるウォルマートも、国内で13四半期連続で売り上げを伸ばしている。
ダラー・ゼネラルのCEOトッド・バソス(Todd Vasos)氏は、1ドルショップがアメリカで増え、成功している理由をウォール・ストリート・ジャーナルに語った。その理由は、苦境にあるアメリカの中産階級にとって良い話ではない。
「経済状況が我々の主要顧客を生み出し続けている」とバソス氏は2017年11月、同紙に語った。
「我々は現在、おそらく5年前なら我々のターゲットとは思えないようなエリアに出店し続けている。そうしたエリアは今は我々のターゲットに変わっている」
[本文:Amazon is quietly coming after dollar stores — and it's a brilliant move]
(翻訳/編集:増田隆幸)