レビュー

よく使うExcelブック・シートの処理34種をまとめた「エクセルのお供:アテンダント」

統合・分割、比較、検索・置換、連続印刷など。重複・エラーチェックや伏せ字処理も

「エクセルのお供:アテンダント」v4.70

 「エクセルのお供:アテンダント」は、よく使う「Microsoft Excel」ブックの一括処理を34種類まとめたツール。Windows 2000/XP/Vista/7/8/10上の「Excel 2003」以降に対応しており、開発元のWebサイトから無償でダウンロードできる。

 本ソフトは、「Excel」のブックやシートを扱う上で利用頻度の高い処理をひとまとめにしたツール。ブックやシート統合・分割、2つのシートの比較、複数のブックを横断した検索・置換、フォーマットの一括変換、連続印刷など、34種類もの処理がサポートされており、業務の効率化を助けてくれる。

 それぞれの処理はメインウィンドウにまとめられており、そこから専用のダイアログを呼び出して行う仕組みになっている。マウスカーソルをポイントするとメインウィンドウ右側に表示されるヘルプウィンドウで簡単な説明が表示されるので、それを参考にしながら処理を選択しよう。今回はもっとも人気が高いとされている“複数ブックのシートまとめ”を選択してみた。

 “複数ブックのシートまとめ”は、あちこちに保存されている「Excel」ブックを単一のブックへまとめる機能だ。たとえば、会社や月ごとにフォルダー分けして保存している売り上げデータを単一のブックにまとめて、今年度の売り上げを一覧できるブックを作成したいといった場合に活躍するだろう。

 利用方法は簡単で、基本的には“対象ブック”に連結したいブックを、“出力するExcelブック名”に出力先のパスを入力して[F12:Excel出力]ボタンを押すだけでよい([F12]キーでも可)。成功すると、指定したブックのシートがすべて単一のブックに統合される。

あちこちに保存されている「Excel」ブックを単一のブックへまとめる“複数ブックのシートまとめ”
“複数ブックのシートまとめ”で出力した「Excel」ブック。目次シート付きで複数のブックをまとめてくれる

 ただ統合されただけでは、どのブックがどのシートになったのかわからなくなりそうだが、本ソフトは目次となる“シート一覧”を付けてくれるので安心だ。統合前のブックと統合後のシートの関係を整理して、リンクで簡単に開けられるようにしてくれる。

 さらに、統合処理の際はさまざまな除外条件を指定することが可能。使い方がよくわからない時は[見本用データをセット]コマンドでダミーデータを作成し、実際に処理を実行してみると理解が早まるだろう。

 そのほかにも、重複データのチェックと除去に役立つ“Excelブックの同一文字列の色つけ”や“Excelブックの重複文字列のフラグ付け”、“Excelブックの重複行の削除”といった処理をサポート。セルの一部を伏字にできる“ブックへの伏せ字設定”もユニークで、顧客に「Excel」ブックごと見せる時のプライバシー保護に利用できる。

セルの一部を伏字にできる“ブックへの伏せ字設定”
“ブックへの伏せ字設定”で出力した「Excel」ブック

 なお、本ソフトには有償版の「アテンダントPro」もラインナップされている。「アテンダントPro」は追加機能に加え、一部機能の「Word」「Power Point」対応などが行われているという。また、「エクセルのお供:アテンダント」をベースとした独自機能の開発も請け負っているとのこと。

ソフトウェア情報

「エクセルのお供:アテンダント」
【著作権者】
(有)オズ システム
【対応OS】
Windows 2000/XP/Vista/7/8/10
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
4.70(17/09/28)