【UXの迷信】デザイナーが細かいディテールにこだわるべき理由

Zoltán Gócza

ZoltánはCentralway(チューリッヒのソフトウェア企業)のUXデザイナー長。元UstreamのUXディレクター。美しく、且つ使えるプロダクトを作ることに情熱を燃やしています。

この記事はUX Mythsからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

Myth #10: If your design is good, small details don't matter

「細かいディテールこそがデザインを形作るものだ」とイームズチェアで有名なCharles Eamesは言います。エラーメッセージや細かい文言、カテゴリーのページに表れる商品の順番などは、ユーザー体験や最終的な利益に大きく影響します。

細かいディテールは非常に重要です。例えばAppleの本質は、最小のビット数まで、徹底的にディテールにこだわる姿勢そのものにあります。

どういったことを細かく最適化すれば、利益に結びつくのか

BestBuy.comでは、登録しなくても購入できるようにシステムを少し変えただけで、一年あたり3億ドルも売り上げが伸びました。The 300 Million Button

ClickTaleは、電話番号の入力欄に「任意」と目立つように付け加えただけで、登録率を40%から80%へと倍増させました」Change one word, DOUBLE your conversion rate!

・あるECサイトのエラーメッセージを少しだけ改良すると、購入率が0.5%伸び(改善にかかった労働量に比べれば大きな数です)、年間25万ポンド以上も利益が増えました。250000 from better error messages

・レストランのメニューは、客の意思決定に影響を与えるために様々なディテールにこだわっています。客の食欲を刺激するために写真を載せたり、比較の対象として囮の料理を載せたり、ドル記号を省略したり値段を列状に並べて書かないようにしたりといったようにです。こういったディテールは意味のないように感じられるかもしれませんが、実は非常に重要なのです。Menu Mind Games

ディテールが重要な理由に関する記事

Naz Hamid氏は、デザイナーはディテールに徹底的にこだわらなければならないと論じています。常に検証をし、批判的に自らを省み、デザインのすべてのディテールに至るまで完璧にするよう努めなければならないということです。Design is in the Details

Des Taynor氏によると、ユーザーは一目見た印象でソフトウェアの品質を判断することがよくあります。さらに言えば、ナプキンの品質のわずかな違いでさえも客の満足度に影響することが、あるレストランの調査で明らかになっています。The thickness of napkins

・サービスデザイナーのJeff Howard氏は、欠点のないサービスを作ろうと奮闘している企業は、その労力をいくつかのディテールだけに集中して向けた方がいいと記しています。The Problem with Service Design

Joshua Brewer氏はいわゆるdelightful details(快適なディテール)の重要性に関して、こう述べています。「サービス産業はこの秘密をずっと知っていました。顧のサービスによる体験を形作る際、時間と相互のやり取りは極端に限られています。この間に、ちょっとした追加要素で顧客を良い意味で驚かせることが出来るのです。追加要素というのはディテールへの配慮やサービス自体のスピードなどで、他にも何らかの追加的機能や、もしくは単なる笑顔でも構いません。顧客が少しでも自らに追加的な配慮が向けられたと感じながら帰っていけば、彼らはまた戻ってくるし、サービスのことについて友人に話してくれるということを確信していいでしょう」Design for Delight

・デザインにおける、刺激的な小さなディテール集 Little big details


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