Google、ニュース発行者のナレッジパネルに信頼性を示すタブを追加。フェイクニュース対策にもなりうる

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ニュース発行者の信頼性や記事の品質を示す情報が入手できるように Google はナレッジパネルを改良しました。

受賞した賞や書いている記事のトピックを KP に掲載

そのニュース発行者の信頼性や記事品質を検索ユーザーが知る手がかりとして、次のような情報がナレッジパネルに掲載されます。

  • Writes about――そのパブリッシャーが頻繁にカバーしている記事のジャンル
  • Awards――そのパブリッシャーがこれまでに受賞した著名な賞
  • Reviewed claims――最近発行した非常に多くのコンテンツの信頼されたファクトチェック機関によって審査されたときに表示される

こちらは、New York Times(ニューヨーク・タイムズ)のナレッジパネルに掲載された Awards です。
タブ型になっていて、ニューヨーク・タイムズが受賞した賞をカルーセル形式で見ることができます。
ピューリッツァー賞をニューヨーク・タイムズはたくさん受賞していますね。

Awards in Publisher Knowledge Panel

こちらは、同じくニューヨーク・タイムズの Writes about です。
トランプ大統領や選挙といった政治関連のトピックをよく扱っているようです。
ニューヨーク市が拠点なのでニューヨークに関する記事も当然多いようでね。

Writes about in Publisher Knowledge Panel

Reviewed claims タブが表示されているパブリッシャーのナレッジパネルは見つけることができませんでした。

アルゴリズムで自動化、ランキングには影響せず

ニュース発行者用ナレッジパネルの Writes about や Awards にどんな情報が選ばれるかはアルゴリズムが自動的に決定します。
パブリッシャーは操作できません。
そもそも、これらのタブが掲載するかどうかも Google が決定します。

またランキングにも影響しません。

そのパブリッシャーの信頼性や得意としているジャンルを判断するための手がかりとして、ユーザーが利用するための手段になります。

たとえば、ソーシャルでセンセーショナルなニュース記事が回ってきたとします。
そうしたときに盲目的にその記事を信じるのではなく、その記事を書いたパブリッシャーの素性を検索で調べることによって信用できる記事なのかフェイクニュースなのかを判断する手がかりにできます。

アウル・プロジェクトにも見られるように、Google はコンテンツの信頼性をさらに需要視するようになっています。
ニュース発行者ナレッジパネルも、検索結果における信頼性担保を強化する流れの1つに違いありません。

米 Google (google.com) だけでの提供になりますが、日本でも導入してほしいものです。