ゴールデンステイト・ウォリアーズにとって最大の挑戦は、2年連続MVPのステフィン・カリーがケビン・デュラントと一緒にプレイすることで払う犠牲をいかにコントロールできるかどうかだ。スティーブ・アシュバーナー記者は、『NBA.com』で、クリスマスデーのクリーブランド・キャバリアーズ戦で敗れたウォリアーズが未完成だと指摘する。
コートにはMVP受賞経験者が3人いたはずだった。だが、目立ったのはデュラントとレブロン・ジェームズの2人のみ。カリーは“補足”でしかなかった。
デュラントがスターとしての役割をこなし、クレイ・トンプソンが攻撃において2番目の選択肢だった一方で、カリーはある意味でおとり、ある意味で傍観者だった。一方のキャバリアーズは、カイリー・アービングとケビン・ラブが、初の満場一致でMVPに選出されるなど過去2シーズンで見事なパフォーマンスを見せてきたカリーよりも大きな役割をこなしている。
キャバリアーズ戦のカリーはフィールドゴール11本中4本成功、3ポイントショット7本中2本成功にとどまった。もともと、彼はクリスマスを得意としていない。例えば過去6年は平均11.8得点、3P成功率18.2%だった。
昨季のファイナルで、カリーはキャバリアーズとの7試合で平均22.6得点を記録した。3P成功率は40%、FG成功率は53.2%だ。シーズンを通じて平均30.1得点、3P成功率45.4%、エフェクティブ・シューティング(3Pを考慮したFG成功率)は63%をマークしている。
だが今季、ウォリアーズはデュラントを獲得し、カリーとチームは変化に直面する。そして何よりも大きな犠牲となったのが、カリーが1番手の椅子から2番手のそれへ動いたことだ。
スティーブ・カー・ヘッドコーチは試合前に、「デュラントがしかるべきようにかなりボールを持つから、全員に少し影響がある」と明かしている。
「それにより、カリーやドレイモンド(グリーン)がボールを持つことがすこし少なくなるんだ。クレイはボールを持つたびにシュートするから、彼にとっては本当の変化はないけどね」。
「確かにダイナミクスは変わる。いくつかの点で、ロールプレイヤーよりもスター選手を加えることのほうが大変なんだ。大きな問題だよ。だが、何より困難ながらやりがいがある。この点で、我々はまだしかるべきところにいない。だが、シーズンが進むにつれ、カリーはもっとやりやすくなっていくはずだ。ただ、少し違う感じになることは確かだね」。
キャバリアーズ戦でカリーが精彩を欠いたことについて、ウォリアーズの選手たちは語りたがらなかった。デュラントは「僕らは彼がいかに大事な選手か知っている」と述べている。
「彼がいなければ、僕らはこの成績(27勝5敗)ではなかった。彼がショットを決めようが決めまいが、チームの誰も彼のありがたみを忘れることなどない」。
原文:Curry's sacrifice is Warriors' new challenge by NBA.com(抄訳)