「ガラパゴスケータイ(ガラケー)」と呼ばれる従来型の携帯電話が地味に進化している。昨年10月に通信大手3社がそろって、1回5分以内であれば月額1200円で通話し放題となるガラケー向けの新料金プランを発表。成長が続く格安スマートフォンへの顧客流出を防ぐのが狙いだ。メーカーも見た目は従来のガラケーのまま、通話品質を含めた基本性能の底上げや使い勝手の向上など変わらない良さに磨きをかけている。(橋本亮)
安心感をアピール
NTTドコモが昨年11月に最新機種として発売した「P-smart ケータイ P-01J」。ガラケー市場でトップシェアを占めるパナソニック製だ。
「見た目こそ従来の機種と変わらないですが、地味に進化しています」と、パナソニックITプロダクツ事業部の担当者は胸を張る。
P-01Jで目指したのは「スマホにはない、今まで通り使える変わらない安心感」(同担当者)。とりわけ、こだわったのが電話の機能として最も重要な通話品質という。レシーバーの改良や聞き取りづらい音域を強調するなどして騒がしい場所や小さな音量であっても、自然な音声で鮮明に聞こえるようにした。