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ソニー、スマホでスーパースローモーション撮影実現 DRAM搭載の3層CMOSイメージセンサー開発

» 2017年02月07日 14時15分 公開
[ITmedia]

 ソニーは2月7日、動きの速い被写体の撮影時に起こるゆがみを抑えた静止画や、毎秒最大1000フレームのスーパースローモーション撮影が可能な新型CMOSイメージセンサーを開発したと発表した。スマートフォンなどへの搭載を見込む。

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 開発したのは、カメラのレンズから入った光を電気信号に変換するセンサーの一種で、スマートフォンなど小型機器に採用されている「積層型CMOSイメージセンサー」の新型。

 従来は信号を読み取る裏面照射型画素と信号処理回路の2層構造だったが、新たに読み出した信号を一時保存して最適化する記憶素子(DRAM)を挟んだ3層構造に改良。1930万画素サイズの静止画を従来比約4倍(120分の1秒)で高速読み出しすることで、露出時間を制御するメカニカルシャッターを搭載しないスマートフォンでも、撮影時に動きの速い被写体がゆがんで写る「フォーカルプレーンゆがみ」を抑えられるという。

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 高速読み出しによって、フルHD(1920×1080ピクセル)で従来比約8倍(毎秒最大1000フレーム)のスーパースローモーション撮影にも対応。被写体の急激な変化を自動的に検知し、高速撮影を開始できる機能を付加することもできるという。

photo DRAM積層の3層積層型CMOSイメージセンサーの断面構造

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