Amazon Echoと広告が絡むとどーなるの?こーなるの。

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Amazon Echoと広告が絡むとどーなるの?こーなるの。
Photo: 小暮ひさのり

Alexaがさりげなく特定の商品をプッシュ。

クリスマスプレゼントにAmazon Echoをもらったという人ももしかしたら多いのでは? そんな最中、ちょっと残念なお知らせです。プライバシーの問題を気にしているかもしれませんが、新しい問題が生まれてしまいました。それが、広告です。

CNBCによると、Amazon(アマゾン)が「Echoデバイス上での広告配信」について大手企業と交渉しているみたいなんです。噂されている相手企業は一般消費財メーカーProctor & Gamble(P&G)とCloroxで、もしかしたら近い将来Alexaがそれら企業の製品をプッシュしてくるようになるかもしれません。たとえば、Alexaに服のシミの取りかたを聞くと、Clorox製品をオススメしてきたり。ただ、今のところAmazonがAlexaからの返答上でどうやってこの広告を識別するのかは定かではありません。もしたら明確にすらしないかも。

ちょっと不気味ですが、実はAmazonは今でもすでにある程度似たようなことをやってきています現在も有料広告がAlexaの返答に搭載されているんです。ただ、おそらく気づいているユーザーは少ないはず。これに関して、CNBCがこんな例を紹介しています。

ユーザーの使用履歴にはつながっていないスポンサーがAlexaには存在しています。もしユーザーがAlexaに歯磨き粉を注文するようお願いすると、「わかりました。Colgateのようなブランドを見つけられます。お好みはありますか?」と回答します。

さりげなくColgateというブランドをプッシュしているのがわかるはずです。どうやら、Amazonはユーザーに声だけで商品を注文させるというのでは満足できないようですね。今後はユーザーの検索よりさらに上のレベルで何を買うべきかを提案し、プッシュしてくるということです。

え? 似たような手法を聞いたことがあるって? まぁインターネットってそういう世界ですもんね。似たようなケースはどこででも起きています。Google(グーグル)だって、無料でユーザーに検索機能を提供していますけど、ユーザーの検索結果をもとに買いそうな製品の広告を表示して企業からお金をもらっているというのはよく知られた話。これぞ、資本主義。今日では、人工知能がそのプロセスを行ってくれるようになってくれたもんだから、余計にゾッとするわけです。

ただ同じく、人によってはこれを便利だと感じることもあるかもしれません。Amazonのページで掃除用品を探す手間がなくなりますね。ページ上で求めているものを探し当てるのは、デパートチェーン・Targetで商品の並ぶ店内をウロウロしながら欲しいものを見つけるのと同じくらい面倒なことですから。しかし、このことが厄介に感じるのは、Amazonが製品の販売ラインや価格をコントロールするほどの力とマーケットシェアを持つようになったときでしょう。

これを考えると、AmazonがTargetを買収すると予想されているのは納得がいくかもしれませんね。AmazonはすでにWhole Foodsも持っています。ここでもしTargetを取り込むことができれば、Amazonも競合のWalmartと闘う準備が整うはず。たとえば、ユーザーがEchoに欲しいものを叫んでおけば、あとはTargetの店舗で商品を受け取れるようになったり?

このことが本当に起こりうるかどうかはまだ誰にもわかりません。ただ、手法として既に存在するEchoの広告は、もしかしたら近い将来、今までより頻繁にユーザーの前に現れるかもしれません。

今やAmazonはとんでもない量の製品を取り扱っています。CNBCの今回の報道とほぼ同じタイミングで、2017年に50億以上もの商品がAmazon Primeを通して購入されたことを発表しています。この数字って、地球上にいる私たち人類とほぼ同じくらいの数に相当するんですよ?そして、今もなおAmazonはますます大きくなり続けています。そう、あなたのEchoを触媒にして...。

Photo: 小暮ひさのり
Source: CNBC

Adam Clark Estes - Gizmodo US[原文
(Doga)