UXデザイナーが2018年に気にすべき10のこと

Hannah Levenson

HannahはAppseeモバイル分析のコンテンツマーケティングマネージャーです。UXとモバイルアプリに強い情熱をもち、モバイルテクノロジーについてのインサイトや情報を見つけたり共有したりすることに親しんでいます。

この記事はUsabilityGeekからの翻訳転載です。配信元または著者の許可を得て配信しています。

10 New Year’s Resolutions Every UX Designer Should Consider In 2018

2018年となった現在、UXデザイナーの価値と重要性を理解していないようなモバイルアプリ企業は、世の中に存在しないと考えてほぼ間違いないでしょう。

現在のあらゆるモバイルアプリにおいて、ユーザー体験が中心となっています。UXデザイナーが直面しているのは、後方からでなく前方からリードしていくという困難な課題です。枠に捉われない考え方で可能な限りルールを変えていくために、斬新でクリエイティブであることが永遠に求められています。つまりUXデザイナーには、新たなトレンドを作ることと、現行のトレンドに従うことの2つがつねに求められるでしょう。

この記事では、すべてのUXのプロが自己改善するためのアイデアをいくつか紹介します。これらのアイデアを活用すれば、アプリの新しくクリエイティブなアップグレードを思いつき、チャートのトップなど、あなたが実現したいものへと駆り立ててくれるでしょう。

1. ストーリーテリングの技術を実践する

最初にやりたいのは、ストーリーテリングの技術をマスターすることです。ユーザーはアプリやコンテンツに圧倒されています。この反応はかなり本能的なものであり、ユーザーは彼らがさらされている大半のことを無視してしまうのです。注目をあつめるための競争において、コンテンツの体験を良い形でストーリーテリングできる者が勝つのです。魔法の起源は言葉の力にあるという昔の言い伝えを忘れてはなりません。

2. UIデザインについての記事を書く

「デザインとはおかしな言葉です」と、かつてSteve Jobs氏は言いました。そして「デザインとは見た目を意味すると考える人がいます。しかし掘り下げればこれは、実際にどのように機能するかを言っているのです」と言います。消費者はきちんと「機能する」ことを望んでいます。つまり必然的に、UXのプロはUIデザインに関して精通していなければなりません。デザインのプロセスをより良く理解するためには、膨大な量の調査を行う必要があります。この調査はほとんどの場合つまらないか、または威圧的でさえあるかもしれません。

今年はUIデザインの記事を1つ書きましょう。または定期的に書くのが理想的です。こうすることで、自分自身を必要な調査をして、あなたの活動に応じて学ぶようにさせるでしょう。

3. データ分析を利用する

 

Appseeのタッチヒートマップ分析法の事例

ユーザー体験とは、ユーザーが何を欲し、必要とし、楽しむかを学ぶことを意味します。そして、その学んだことを元に、きちんとまとめた上でタイムリーにユーザーに提供するのです。ユーザーが実際に何を求めているか学ぶために、アプリの専門家は直接インタビューを行ったり、Google Analyticsのような定量分析ツールに取り組みます。

2018年は、定性分析を混ぜ合わせて定量分析のデータを作成しましょう。たとえば、Appseeのタッチヒートマップやユーザーセッション記録などのツールなどがあります。アプリの専門家はこれらを使って、UX全体において与えられた視覚的な影響であるユーザーのペインポイントや妨げとなるものを理解しやすくなります。

4. 競合アプリを1カ月間使う

サッカーの監督がコーチングを改善したり、新しい方法を学びたいとき、Pep Guardiola氏やJose Mourinho氏、Antonio Conte氏などのトップコーチを観察します(ほかにもいるでしょう)。建築家であれば、Daniel Libeskind氏やRenzo Piano氏のような建築家の偉大な作品を分析します。なので、UXデザイナーにも同じアプローチを使わない手はありません。競合のアプリを1カ月間使って、どのように感じるか確かめれば、きっと1つか2つは学ぶことがあるでしょう。

5. 現実を拡張する

拡張現実はバズワードですが、時代遅れなSnapchatの動画という利用シーンを除き、いまだにモバイルアプリにおける適切な利用方法が見つかっていないように思えます。実際には、ARはモバイルUXを大幅に向上させるために使うことができるでしょう。IKEAのモバイルのショッピングアプリはかなり向上しました。これは、ユーザーのアパートに家具が合うかどうか確認することを、ARの導入により実現したためです。HousecraftはIKEAの一歩先を行っており、IKEAの家具よりも多くのアイテムで確認することが可能です。2018年はARの裏と表を知り、あなたのアプリのUXに対して、どのように潜在的な適用ができるかを学ぶことが最大の関心となるでしょう。

6. 脱パスワードを試す

Appleはその顔認証技術で大きな波紋を呼んでいます。顔認証は新型のiPhone Xに搭載されており、そしてこれには正当な理由があります。生体認証が現代のモバイルユーザーにとっての大きな課題を解消しています。その課題とは、覚えなくてはいけないユーザーネームとパスワードが多すぎるというものです。顔や指紋などの生体認証機能モバイルアプリに加えることで、使用速度をより早めると同時に、安全性も高めることができます。これはUXに対して計り知れない影響を持つでしょう。

7. 色彩理論の達人になる

オレンジのセーターに茶色のレザージャケットを合わせるという意味ではありません。色はUXデザインにおける強力なツールであるにも関わらず、過小評価されてしまいがちです。色彩理論に精通することで、でカラースキームを構造化しやすくなり、コントラストを用いる場所や色盲のユーザー向けのデザインなど、アプリのユーザー体験全体に大きな影響(ポジティブなものであれば良いのですが)を与えるものがわかるでしょう。

8. UXデザインを誰かに教えてみる

おそらく、自分が何を知っているか、また何を知らないかを十分に理解できていないでしょう。そしてそのような場合、実際に向上することはとても困難です。自分よりもUXデザインに精通している人を探そうとするよりも、逆に初心者をしてみましょう。自分自身を向上させるためには、誰かの質問を聞いてそれを検討することよりも良い方法はありません。この方法で自分がどれだけのことを学び、そして成長できるかに驚くことでしょう。

9. 「ファーストビュー」を捨てる

もう1つ、新年の決意があります。ファーストビューへのこだわりを捨て去りましょう。数年前は、ファーストビューにもっとも重要なものを配置することに意味があったかもしれません。最初はもっとも重要なものでユーザーを出迎えるためです。ところが今や、スクロールはすべてのモバイルユーザーにとって、まるで生まれつきの本能であるかのように習慣化されたのです。モバイル画面の限られた面積を考慮するというこの習慣が、UXデザイナーにとって貴重な空間となるでしょう。

10. パーソナライズ化の運転手としてAIを追求する

あらゆる偉大な新しいアイディアとは、古いアイディアに斬新なひねりを加えたものだと言われています。モバイルアプリのパーソナライズ化がモバイルアプリのUXを向上させた古いアイディアだとすれば、AIを通じたパーソナライズ化が2018年のひねりです。大企業は、すでに新しいトレンドへと踏み込んでいます。Starbucksには「マイ・スターバックス・バリスタ」がありますし、TacoBellにはTacoBotがあります。なのでモバイルアプリのパーソナライズ化のサービスにおけるAIについて、少し考えてみましょう。

まとめ

過去の数年間、UXの役割とはあらゆるアプリの心臓部だと考えられています。UXを維持することができないと、アプリはゾンビと化してしまうでしょう。アプリに新鮮な血液を送って、覚醒状態をつねに保ちましょう。そうして、UXデザイナーは継続的にデータ収集を行い、斬新で枠にとらわれないアイデアを思いつく必要があるのです。

これらの鍵となる新年の決意をもって、モバイルUXデザイナーはモバイルアプリの未来における新しく刺激的なものに照準を合わせることができるでしょう。そうすることでモバイルUXデザイナーの偉大な新しいものを作ろうという意欲がかきたてられ、偉大な新しいものを作成する意欲が必ず沸き、以前から先頭に立っていて2017年に中断してしまったところを継続できるでしょう。


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