4月9日(日本時間10日)にペプシ・センターで行なわれたデンバー・ナゲッツ戦で、オクラホマシティ・サンダーのラッセル・ウェストブルックが今季42回目のトリプルダブル(50得点、16リバウンド、10アシスト)を達成し、1シーズンにおけるトリプルダブル達成回数のNBA新記録を樹立した。
ウェストブルックは第4クォーター残り4分17秒にセマージ・クリストンの3ポイントショットをお膳立てして同試合10アシスト目をマークし、またしても金字塔を打ち建てた。第4Qだけで18得点を決めたウェストブルックは、103-105で迎えた残り2.9秒にスティーブン・アダムズからパスを受けると、3Pラインの手前から山なりのブザービーター3Pを成功させ、チームを106-105での逆転勝利に導いた。ウェストブルックが今季1試合50得点以上でのトリプルダブルをマークしたのは3回目で、1983年以降では2選手しか達成していない快挙だ。
ウェストブルックは4月4日(同5日)のミルウォーキー・バックス戦(110-79でサンダー勝利)で12得点、13リバウンド、13アシストを決めて今季41回目のトリプルダブルを達成し、1961-62シーズンにオスカー・ロバートソンが打ち建てた1シーズンにおけるトリプルダブル達成回数のNBA記録に並んだ。5日(同6日)のメンフィス・グリズリーズ戦(103-100でサンダー勝利)では45得点、9リバウンド、10アシスト、そして7日(同8日)のフェニックス・サンズ戦(99-120でサンダー敗戦)ではチームのフィールドゴール成功率が36.6%と振るわず23得点、12リバウンド、8アシストに終わったが、ロバートソン以来初の『平均トリプルダブル』を確定させた。
ロバートソンは2年目の1961-62シーズンに平均30.8得点、12.5リバウンド、11.4アシストを記録し、史上初の『平均トリプルダブル』を達成。当時はまだ3Pラインがルールになかったことを考えれば特筆すべき個人スタッツだ。
今季が8年目のウェストブルックは、ナゲッツ戦でのトリプルダブル達成により通算達成回数が79回になり、ウィルト・チェンバレン(78回)を抜いて歴代単独4位に浮上。歴代1位のロバートソンが記録した181回にはまだ遠く及ばないものの、ジェイソン・キッが記録した歴代3位の107回は到達可能な範囲だろう。
現役14年間で12回オールスターに選出されたロバートソンは、1971年ミルウォーキー・バックスのNBA優勝に貢献した。
ウェストブルックは今季レギュラーシーズン2試合を残し、平均31.7得点、10.7リバウンド、10.4アシストという成績を残している。
尚、同試合で敗れたナゲッツはレギュラーシーズン2試合を残して38勝42敗。同日試合がなかったウェスタン・カンファレンス8位ポートランド・トレイルブレイザーズは同じく2試合を残して40勝40敗という成績を残しているが、仮にナゲッツが残り試合で連勝し、ブレイザーズが連敗したとしても、今季の直接対決の戦績(3勝1敗でブレイザーズ)で下回るため、ブレイザーズの4年連続プレイオフ進出が決まった。
原文:Russell Westbrook breaks Oscar Robertson's single-season triple-double record by Ron Clements/Sporting News(抄訳)