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キングスに移籍のビンス・カーター「チームの意識を変えるためにきた」

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サクラメント・キングスは、ドラフト以降8選手を獲得し、ロスターの刷新を行なった。その結果、NBAで最も若手が多いチームになったわけだが、チームのフロントは、若い選手に欠けている経験の部分を補い、球団の未来を支えられるように導けるベテランの存在が必要と考えていた。

そこでブラデ・ディバッツGMとスタッフは、ジョージ・ヒル、ザック・ランドルフ、ビンス・カーターという、3選手合わせてNBAキャリア44年を誇るベテランと契約を結んだ。

3選手の加入による効果は、複数のポジションの層に厚みが増すだけではない。彼らは若手にとっての手本となり、精神的な支えにもなれる。新人のディアロン・フォックスとフランク・メイソンはヒルから、ジャスティン・ジャクソンはカーターから、ハリー・ジャイルズはランドルフから学ぶことは多い。

キングスと契約した週、カーターはサマーリーグに出場しているチームをベンチから支えるという新たな役割を早速こなした。サマーリーグの試合のハーフタイムに『NBA TV』の放送席に呼ばれたカーターは、来季の目標についてこう語っている。

「キングスとの契約が発表された直後、ジャスティンからすぐメールがきて、『学ぶ準備はできているよ。仕事に取りかかろう』という内容だったよ。僕は、学ぶこと、成長することに飢えている若手と一緒に過ごすのが好きなんだ」。

今オフのキングス周辺では、チーム内の意識改革が大きな話題になっている。40歳のカーターは「それこそベテランの役目」と言う。

「若い選手たちが緩んでいたら『周りがお前たちについてどう思っているかわかるか?』、『どういう風に見られているかわかるか?』という感じになる。僕たちはチームの意識を変えるためにいる。だからこそチームはベテランの僕たちを獲得したんだ。準備はできているよ」。

カーターにとっても、来季達成可能な目標に到達することは重要だ。しかし、『ローマは1日にして成らず』ということわざもある。カーターは「常に試合に勝てるわけではないかもしれない。でも、チームのメンタリティは正しい方向に向いている。このアプローチこそ、若い選手たちが学ぶべきものなんだ」と話している。

来季開幕が近づくにつれ、新生キングスへの期待も高まるだろう。カーターがチームに携わり、影響を与えられれば、昨季までとは異なるキングスが見られるはずだ。

原文:Vince Carter Ready to Mentor Young Kings by Colton Gordon/Kings.com(抄訳)


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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ