ひと目で義理とわかるチョコ「ブラックサンダー」のサンダーショップが愉快すぎた【愛知県豊橋市】

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メシ通読者の皆様、こんにちは。ノッケからこんな姿で申し訳ない。

今や国民的チョコと言っても過言ではない「ブラックサンダー」が私の地元、愛知県に深~い縁があることをご存じだろうか?

 

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ブラックサンダーの製造・販売を手がける有楽製菓株式会社の本社は東京都小平市にあるが、ブラックサンダー自体は愛知豊橋市にある「豊橋夢工場」で製造されているのだ。

しかも、そこにはブラックサンダーをはじめ、シリーズ商品を販売する世界で唯一のサンダーショップも併設しているらしい。

ってことで、東名高速道路で豊橋方面へ車を走らせた。

 

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カーナビに従って音羽蒲郡ICで下りて、豊橋の市街地を抜けた。のどかな田園風景が広がり、いつの間にか静岡との県境に近づいた。

 

(こんなところに国民的チョコの工場が本当にあるのか……)

 

と思ったそのとき、「有楽製菓チョコレート直売店」の看板を見つけた。

ここだ!

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広々とした駐車場には地元の豊橋浜松ナンバーの車のほか、名古屋岐阜ナンバーもあった。車を止めて、建物の方へ歩いて行くと「有楽製菓株式会社 豊橋夢工場直営店」が目の前に。

倉庫っぽい外観はいかにも直営店といった雰囲気だが、平日の昼間だというのにどんどん人が入っていく。

 

店内にはそうそうたるサンダー兄弟たちが

お店の前には顔ハメ看板が。

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そう、冒頭の写真は右側の顔ハメ看板で撮影したものだ。左側には子ども用の看板も。家族連れで訪れる人も多いのだろう。

 

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何しろ、世界で唯一のサンダーショップなのである。

商品のラインアップもイナズマ級に違いない。胸の高鳴りを抑えながら、いざ店内へ!

 

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入ってすぐの休憩室の壁には、有楽製菓株式会社の河合辰信社長が北海道限定の「白いブラックサンダー」を手渡す3Dアートが!

せっかくなので、私も記念にパチリ。

 

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こちらが店内。広さはコンビニとだいたい同じくらい。

商品がうずたかく積み上げられているイメージを抱いていたが、シリーズ商品ごとに整然と並べられている。

 

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「柿の種サンダー」や「ふわさくブラックサンダーWきなこ」、「フルグラサンダー」など全国のコンビニ、スーパーやドラッグストアで販売されているブラックサンダーのシリーズがズラリ。

1本単位では購入できないが、試食しながら気に入ったものを1箱、いわゆる“箱買い”できるのがココのウリなのだ。

 

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こちらは、「白いブラックサンダー」をはじめ、北海道限定商品のコーナー。

「白いブラックサンダー」は、20本入りの箱(900円)と、ひと口サイズのミニサイズが600グラム(標準48本)も入った大容量(1,200円)を用意している。

 

レアなご当地サンダーも選び放題

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「この『白いブラックサンダー』が売れ筋ナンバーワンでして、北海道の工場で製造されているものを運んでいます。4箱、5箱と大量に購入されるお客様も多いんですよ」

そう話すのは、有楽製菓株式会社・マーケティング部の内藤瑠美さん。

 

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北海道限定商品はほかに北海道産メロンを使用した「メロ~ンなブラックサンダー」(12本入り1袋400円)も。

「白いブラックサンダー」は北海道へ行ったときお土産に買ったことがあるが、正直、この商品は知らなかった。試食してみたところ、リアルなメロンの風味に驚いた。

 

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東京限定の東京ブラックサンダー」(24本入り1箱800円)も。

こちらは、創業250年の雷おこしの老舗「浅草常盤堂」とのコラボ商品で、雷おこしの素(パフ)を使用。サクサク食感とともに広がる香ばしさがたまらない。

 

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ブラックサンダーは愛知豊橋市生まれゆえに、豊橋限定商品も。

中身はブラックサンダーミニバー(標準24本入り)だが、パッケージには豊橋の街を走る路面電車のラッピング車両「ブラックサンダー号」や豊橋の手筒花火などが描かれている。お土産にも最適だ。

 

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こちらも豊橋限定商品。路面電車「ブラックサンダー号」をイメージしたパッケージは鉄道マニアにも大好評!

電車の窓には、豊橋の名産品の大葉やウズラ卵、豊橋カレーうどんの被りものをしている有楽製菓株式会社の隠れキャラ「ユーラクぼうや」も。

 

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一つ一つ試食しながら見てまわるだけでも楽しい。楽しすぎる。

中でも私がいちばんレアだと思った商品は「ブラックサンダースペシャルアソート」(1,000円)。何しろ、空港などの免税店と直営店でしか買えないのだ。内容は定番のブラックサンダーと北海道限定の「白いブラックサンダー」、「メロ~ンなブラックサンダー」が7本ずつ。これは買って帰ることに決定。

 

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もう一つ、私の心を揺さぶられたのが「チョコケーキ」(12袋入り600円)。

フワフワのスポンジケーキに口どけの良いチョコレートをコーティングした素朴な味わい。私はこれが大好きで、コンビニで見かけると必ず買うのだが……。

 

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アラフィフのおっさんが大量購入するのはちょっぴり恥ずかしいのでいつもは2袋くらいしか買えないのである。それが箱買いできるのはめちゃくちゃウレシイ。

1袋ずつ大切に食べようか、それともお腹がいっぱいになるまで食べまくろうか。悩むところだ(笑)。

 

アノ秀逸なキャッチコピーの秘密とは

ここでちょっと歴史をひもといてみたい。

マーケティング担当の内藤さんによれば、1994年にブラックサンダーが発売される前の看板商品が「デラックスチョコレート」(写真下)という商品だったのだとか。

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f:id:Meshi2_IB:20181101113749p:plain内藤さん:豊橋に工場を開設したのは1979年、市東部の豊橋市大岩町に開設しました。当時はまだブラックサンダーはなく、通販限定の「デラックスチョコレート」を地元の方が事務所を訪ねて買いに来られていました。2011年に豊橋夢工場が完成し、直営店という形になったのは2013年です。当初は今、休憩室になっている場所に商品を並べていたのですが、年々お客様が増えて売り場のスペースを拡大しました。

 

何でもバレンタインデーの時期になると、お店の前に行列ができるという。

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あ、バレンタインデーといえば「一目で義理とわかるチョコ」というブラックサンダーのコピーがネットを中心にザワつかせた。

この秀逸すぎるコピーは、いつ、誰が考えたのだろうか。

 

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f:id:Meshi2_IB:20181101113749p:plain内藤さん:バレンタインへの取り組みは2013年からです。ブラックサンダーが発売されたのは1994年ですが、それまでバレンタインとはほぼ無縁でした。プロモーションをかけるにあたって、社内で一致したのは、少なくとも本命チョコではないだろうということでした(笑)。そんな話をしているときに生まれたのが「一目で義理とわかるチョコ」というコピーでした。

 

お得すぎ&楽しすぎな「詰め放題」

義理チョコ用に、大量のブラックサンダーが欲しいという方にオススメなのが、1日80セット限定の「ブラックサンダー詰め放題」(1,000円)だ。

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詰める商品は日替わりで、この日は「ブラックサンダー」と「ブラックサンダーミニバー」、「フルグラ®サンダーミニバー」の3種類。

 

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方法はいたって簡単。スタッフさんに声をかけて袋をもらい、そこに詰めるだけ詰めていくだけ。

ただし、袋からはみ出た場合は会計時に抜かれるのでご注意を。ちなみに私が手にしているのは、詰め放題のサンプル。ここに41本ものブラックサンダーがすでに入っている。

 

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ってことで、私も挑戦! たくさんゲットするコツは、袋の底に隙間ができないようにギッシリと詰めること。それを土台にして、上から順番に詰めていく。

その際、レギュラーサイズとミニサイズが混合していると無駄なスペースが生まれてしまうので、サイズは統一するのがベターだ。数を稼ぎたい欲張りな私はミニサイズを選択。

 

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やっと2段目が完成。3段目は上部が空いているので詰めにくい。

ブラックサンダーが割れてしまうのではないかと心配しつつ、押し込んでいく。

 

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開始から約10分。袋に隙間なくギッシリと詰めることができた。うん、袋からもはみ出していない。

 

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何個詰めることができたのか数えてみると、なんと72本!

1日2本ずつ食べたとしても2カ月以上は楽しめる。これはかなりお得だ。

 

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この日、私が購入したのは、この「ブラックサンダー詰め放題」(1,000円)と「ブラックサンダースペシャルアソート」(1,000円)、「チョコケーキ」(12袋入り600円)の計2,600円。

こちらで2,000円以上購入すると、大袋入りのブラックサンダー(内容は日替わり)がオマケとしてもらえる。1,000円以上でもちょっとした日替わりのオマケがある。オマケが大好きな愛知県民としては見逃せない(笑)。

 

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試食しまくったせいか、喉が渇いた。外にあるジュースの自販機へ行こうと思ったら、休憩室にフリードリンクのコーナーが!

冷水と緑茶、ほうじ茶のほか、ウレシイことにコーヒーも。チョコレートとコーヒーって合うんだよなぁ。まさに至れり尽くせり。

 

というわけで、すべてが愉快すぎたサンダーショップ。この機会にぜひ一度は訪れて、義理チョコの重みをかみ締めてほしい。

 

※直営店の商品ラインアップは時期によって異なります(掲載写真は2018年10月時点)

 

お店情報

有楽製菓株式会社 豊橋夢工場直営店

住所:愛知豊橋市原町字蔵社88番地
電話番号:0532-35-6620(直営店直通)
営業時間:10:00~17:00
定休日:不定休 ※以下のウェブサイトを参照のこと
駐車場:38台
ウェブサイト:有楽製菓オフィシャルオンラインショップ

 

書いた人:永谷正樹

永谷正樹

名古屋を拠点に活動するフードライター兼フォトグラファー。地元目線による名古屋の食文化を全国発信することをライフワークとして、グルメ情報誌や月刊誌、週刊誌などに写真と記事を提供。最近は「きしめん」の魅力にハマり、ほぼ毎日食べ歩いている。

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