「レンチンで煮込み料理ができる」というライオンの新商品を試してみた
「ただいま~」ってドアを開けたら超カワイイ彼女が迎えてくれて、テーブルの上には手作りの「肉じゃが」や「サバの味噌煮」が並んでて……なんて妄想むなしく、冷え切った部屋でひとりスーパーの惣菜をチンっする夜。
……せつない!
後輩にラブラブリア充アピールされたあとのわびしさたるや。せめてそんな夜くらい、出来立てアツアツ、ほっこりと煮込まれた手作り料理で晩酌したいと思いません?
そんなささやかなオトコの夢をかなえてくれる彼女……じゃなくて新商品が、2018年3月7日にライオン株式会社から出たらしい。
材料を入れてチンっするだけで、煮込んだような出来立て料理が味わえるんだって。「画期的!」と思う反面、「レンチンだけで本当に煮込めるの?」「ラクなぶん高くつくんじゃない?」との疑問も湧く。
なので、さっそく試してみることにした。
本当にレンジでチンするだけで煮込んだような料理ができる?
これがその新商品「リード プチ圧力調理バッグ」。箱の中にはジッパー付きの袋が5枚と、オリジナルレシピが1枚。袋に食材と調味料を入れて、電子レンジでチン。そのまま庫内で3分ほど置いてから取り出せば、じっくり煮込んだようなおかずが出来上がるとのこと。
ちなみに、材料をセットしたまま冷凍保存もできるそうなので、週末なんかにまとめて仕込んでおけば、あとは帰ってチンっするだけで出来立ての食事にありつけちゃうというわけ。
なぜレンチンだけで煮込んだようになるかというと、“食材から出る蒸気が袋内で対流してムラなく加熱し、独自設計の「蒸気口」で蒸気の圧力を調節しながらプチ圧力をかけるから”とのこと。だから短時間でも、やわらかで味も染み染みになるらしい。
つまり、これさえあれば、いつでも手作り風の煮込み料理が出来立てで味わえるってことらしい。うーん……ホントなのだろうか。ただ、おいしくなきゃ意味がない。よし、さっそくお手並み拝見といこう。
いざ、お手並み拝見
まずは煮込み料理の定番、「肉じゃが」から作ってもらおう。
材料は付属のレシピどおりに用意。とはいえ、せっかくラクに調理できるんだから、野菜の皮をむいて切って……なんて手間はかけたくない。そこで、野菜は「肉じゃがの具」を使うことに。これなら仕事帰りにスーパーで買うだけだもんね。あとは以下の材料と調味料をそろえて準備完了。
- 牛こま切れ肉 50グラム
- しょうゆ、みりん、砂糖 各大さじ2
- だしの素 小さじ1/4
調味料をよく混ぜ合わせたら、すべての材料を一緒に袋に入れて、
600ワットのレンジにセットして待つこと10分(500ワットの場合は12分)。チンって鳴って3分ほど放置してから取り出すと……。
でーきーてーるーーーーー!
香りと見た目はちゃんと「肉じゃが」。はたして本当に中まで味が染みているのか?
じゃがいもを割ってみたらこんな感じ。チンっしただけとは思えないくらい、中までしっかり染みている。食感もしっとりホクホクで、レンチンでありがちなパサつき感もナシ。本当に鍋で作ったみたいな仕上がりだ!
キミ、なかなかやるじゃないか!
同じ要領で、「サバの味噌煮」や、
「厚揚げの染み豆腐風」なんかも作ってみたけれど、
どれも本当にチンするだけで出来ちゃったよ!
3回チンして立派な夕飯の出来上がり。こりゃ、どんなに疲れて帰ってきても、ほっこり幸せなひとときが過ごせるなぁ。
コスパはどうだ
キミはひとり暮らしの救世主かもしれない。でもひとり暮らしだからこそコスパは重要。あまりお金がかかると困るんだな。材料買うのにスーパーに寄るなら、惣菜だってあるわけだし。
というわけで、スーパーの惣菜とコスト比較。「リード プチ圧力調理バッグ」は小売希望価格で税込321円だから、1枚当たり約64円。「肉じゃがの具(300グラム)」が321円、牛肉(50グラム)が90円で、トータル約475円也。1グラム単位の価格でみてみると、475円÷350グラムで「1グラム約1.36円」の計算になる。
対して、スーパーの「肉じゃが」は、内容量270グラムで321円。1グラム単価にして約1.19円だ。
今回は惣菜が10%増量中だったこともあり、「リード プチ圧力調理バッグ」のほうがわずか0.17円ほど高値だけれど、野菜からちゃんとカットしたり、キミがドラッグストアなんかで安売りされていたり、肉の特売日だったりしたら、惣菜よりローコストで味わえる可能性は高い。それに、惣菜と同じくらいの金額で出来立てが食べられると考えれば、コスパは悪くないかもしれない。
料理の腕前が上がったのを実感できる
材料をカットしたり準備したりする手間はあるものの、惣菜ほどの価格で、長時間煮込んだような出来立てのアツアツ料理が味わえるのはありがたい。片付けも捨てるだけでラクちんだし、下処理された材料を上手に活用するとか、休日にまとめて仕込んで冷凍しておくとか、やり方次第ではかなりかんたんに、手作り風の夕飯を楽しめるということだ。
疲れ果てて帰った日、コンビニ弁当や惣菜に飽きてきたとき、そして、手料理が無性に恋しくなった夜でも、レンジひとつで至福の時間をもたらしてくれるこの調理バッグはかなりの神ツールなんじゃないか!?
そんなことを考えながら手作り風染みうまディナーをほおばって、ひとりの夜は更けていった……。
書いた人:千葉こころ
自由とビールとMr.Childrenをこよなく愛するフリーライター。旺盛な食欲と好奇心を武器に、人生を楽しむことに全力を注いで滑走中。