シンガポールを拠点とする Zilingo は、アジア各地のファッション好きに東南アジアのオンライン小売事業者をつなぐ、オンラインマーケットプレイスだ。同社はシリーズ D ラウンドで2億2,600万米ドルを調達したと発表した。本ラウンドに参加した投資家は、Temasek、Sequoia Capital India、シンガポール拠点の Burda Principal Investments、ベルギーの Sofina、EDBI など。
今回の調達を受け、創業から3年半となる Zilingo の累計調達金額は3億800万米ドルに達した。これには2018年4月に実施したシリーズ C ラウンドでの5,400万米ドルの調達、2017年に実施したシリーズ B ラウンドでの1,700万米ドルの調達、2016年後半の800万米ドル、2015年11月にの200万米ドルの調達が含まれる。
Zilingo はファッションおよびビューティサプライチェーンの連携とデジタル化に向け、調達した資金をインフラとテクノロジーに投じる。2019年には、フィリピン、インドネシア、オーストラリアなど主要市場にも進出する計画だ。
2015年10月、CEO の Ankiti Bose 氏と CTO の Dhruv Kapoor 氏によって設立された Zilingo には、事業者が自社の在庫をあらゆる言語・通貨でアップロードすることが可能。販売者は、無料配送、無料梱包、玄関引受、決済手数料無料などの便宜を受けることができる。
また、Zilingo はさまざまなツールや戦略を通じて、販売者のリーチ最大化を支援する。これが重要なのは、Zilingo のマーケットプレイスはニッチ製品を扱う事業者、言い換えれば、事業者のロングテールに特化しているからだ。
Zilingo は昨年、同社の B2B およびサプライチェーンに投資し、Zilingo AsiaMall および Z-Seller Platform を通じて商品を届けられるようにしてから過去12ヶ月間で、規模が4倍に成長したとしている。
テクノロジーの役割は、包摂的成長を作るものであるべきだ。ファッション業界では、核となるサプライチェーンの非効率性が、大手ブランドに比べ、中小事業者の潜在能力を最大限に引き出すことを妨げている。我々は規模に関係なく、各事業者に応じた最高クラスのサービスと製品を提供することで、公平な環境を構築している。東南アジアのサプライヤーにとって、このアプローチは莫大な成長を引き出すことができると考えている。(CEO Bose 氏)
世界のファッション製造業30兆米ドルのうち、14億米ドルはアジアからもたらされていると見られる。この供給がさらに最適化されれば、数十億米ドル規模の価値が解放される可能性がある。
ファッションやビューティーの事業者は、規模拡大に役立つツールを渇望している。同時に、このエコシステムは時代遅れのテクノロジーと共にある。そのため、機械学習とデータサイエンスを中小企業に効果的に導入でき、かつ使いやすく、採用されやすく、迅速に拡張できる製品を構築することが不可欠だ。我々は最大価値を付加できるよう、サプライチェーン全体を再構築しているのだ。(CTO Kapoor 氏)
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