極端な褒め言葉のひとつに「神」がある。存在そのものがあまりにも神々しく、崇めるような気持ちからそう評するのではないだろうか。食事でも「この○○は、神」という表現は成り立つが、食べ物を神と崇めるのは何だかしっくり来ない部分もある。

それよりもふさわしい表現があることを発見した。神奈川・横浜にオープンしたアソビルのフードエリアに、びっくりするような名前の丼が存在したのである。そのメニューは「神の食べ物丼」という。これを超える名前の料理が、この世に存在するのか?

・せんべろの店

崇高な料理を提供するのは、アソビル1階の体験型グルメフロア「POST STREET」に出店している『海鮮とせんべろ 呑りすけ』である。


同店は、せんべろを売り文句にしているだけあって安く飲める。店頭にカプセル自販機(ガチャ)があり、1000円で1回まわすことができる。通常はカプセルに専用コインが4枚入っていて4杯飲めるそうなのだが、当たりが出るとなんと最大7杯も飲めるとのことだ。


・食事メニューには……

酒好きには堪らない仕組みだ。残念ながら、私(佐藤)はそこまでお酒を飲まなくなったので、ガチャには興味がなかったが、食事メニューを見てハッとしてしまった。


いろいろな丼物があるなかで、メニューの左端を見ると……。


神の食べ物丼だと!?


神の食べ物……。まさかせんべろの店でこんなものに遭遇するとは、想像もしていなかった。私のような俗な人間が食して良いのか? あまりに耽美(たんび)な味がして、悶絶してぶっ倒れたりしないだろうか? これは食ってみるしかない。ということで、税込4000円の丼を注文した。


・神の食べ物

そうして来たのがこの丼だ! コレが神の食べ物か。


乗っているのは特上イクラと。


生ウニ。


それに、ヤマメの黄金イクラだ。


・あっち側が見える?

正直に打ち明けよう。私は初めてみた。黄金イクラとやらを。光り輝くそのさまは、まさしく黄金。


特上イクラは鮮度が高く、1粒1粒を噛むたびに口のなかで弾ける。


これら3つをご飯と一緒に口に入れる。至福だ……。


まさにその刹那、私は天井から一筋の光が降りてきたように感じられた。天井? いや、「天上」だ。心の奥底にあたたかいものが湧いてきて、それが身体の隅々まで行き渡っていく。不意に幼少期から現在に至るまでの思い出が蘇り、今にも涙があふれそうだ。

走馬燈かよ! まずい、昇天しそうになってる!! これが神の食べ物丼の効果か!?


至福の時間はまだ終わらない。なんと、このお店、丼を食べた後に、鯛飯か鯛茶づけが付いてくる! ヘブンだろッ!! お願いすると、ゴマだれにつけた鯛の切り身と薬味が一緒に出てきた。


これらを残ったご飯にのせて、出汁をかけてもらうと「神の食べ物茶漬け」の完成だ。きっと神が茶漬けを食うとしたら、これで間違いない。


ああ、なんて罪深い味わいだ。私のような超俗人・超凡人が口にしたら、堕落するに違いない。堕落してもいい。堕天使になったって構わない。


私のような俗人凡人の皆さんにもぜひともオススメしたい。神の食べ物は、横浜で食えるぞ~! みんなも堕落しに行こう~!!


・今回紹介した店舗の情報

店名 海鮮とせんべろ 呑りすけ
住所  神奈川県横浜市西区高島2-14-9 アソビル1F
営業時間 11:30~24:00
定休日 不定休(アソビルに準ずる)

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

日本、〒220-0011 神奈川県横浜市西区高島2丁目14−9 アソビル1F