Zoomが「ハイブリッド会議室」に向けて新ソフト・ハードウェア統合を発表

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Image Credit: Zoom Media Kit

Zoomは本日(2月3日)、ソフトウェアとハードウェアを統合した新機能をZoom Roomsに追加することを発表した。これには、リアルタイムの人数データのダッシュボード表示や、ハイブリッド勤務への移行を容易にする非接触のバーチャル受付モードが含まれる。Zoom Roomsはサブスクリプションサービスを介して提供され、対面会議室やAVシステムを管理する機能が追加されている。

VentureBeatとのインタビューで、Zoom Roomsの製品責任者のJeff Smith氏は、新たに追加された混雑トラッキング機能や換気モニタリング機能、コミュニケーションを容易にする機能について説明した。プラットフォームで室内にいる人数を把握できるようになったため、パンデミック中には特に役立つはずだ。

「カメラを活用して、画像のコンピュータビジョンセグメンテーションによって室内の人数を特定しています」。(Smith氏)

Smith氏の解説によると、このテクノロジーは人間の形態から室内の人数を数えるという。データはITチームに送られ、会議室外にスケジュールを表示できるそうだ。また、会議参加者向けとしては、「Neat Bar Pros」と呼ばれるデバイスに埋め込まれたセンサーで空気の質データを収集し、Zoomに表示できる。さらに、訪問者を接触せずに迎え入れることのできるバーチャル受付モードも提供する。

「私たちはコンピュータビジョンに焦点を当てた多くの技術革新を行っています。プラットフォームの観点から画素レベルで人であることを特定したり、その人の背景が何であるかを理解したりします」。(Smith氏)

彼はZoomのバーチャル背景や、新しく追加された背景ぼかし機能、より没入感のある背景のトレンドについて説明した。

Zoomはコンピュータビジョンの強化だけでなく、大量のライブデータに対応するためにアーキテクチャを拡張することにも重点を置いている。昨年の3月、Zoomは会議参加者の月間平均がそれまでの記録の1,000万人を大きく上回り、2億人に達したと報告した。Smith氏はこのスケーラビリティについて「エッジコンピューティングを使用することです。Zoom会議で発生する多くの困難について確認することです」と説明した。加えて、Zoom Roomsも例外ではないと述べた。

「画像処理と音声処理の大部分は、エッジとZoomクライアントで行います。エッジコンピューティングを備えた分散アーキテクチャと非常に高速なスイッチングインフラストラクチャについては、企業秘密です」。(Smith氏)

このアーキテクチャ内でZoomをひとつのプラットフォームとして構築し、アプリ間の内部・外部接続ポイント、ワークフローの統合、ユーザーエクスペリエンスを導入することを検討しているとSmith氏は付け加えた。

Zoom Roomsは現在、いくつかの接続ポイントを取り入れている。ユーザーがモバイルデバイスをペアリングして、接触することなく会議の対面オプションを管理できる新機能も搭載された。また、ユーザーは自身のデバイスから共有デスクトップを制御したり、会議で使ったホワイトボードをチャットやeメールで保存したりすることもできる。

「私たちは、会議中だけでなく、会議前や会議後も含めて情報の流れを作り出そうとしています」。(Smith氏)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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