上半期収益は71億ドル、拡大続く中国「TikTok」がEコマース機能をアップデート

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Screenshots of a product feed following a short video for a meal replacement milkshake with similar products (left) and other recommended products (right). (Image credit: TechNode)

短尺動画アプリ「TikTok(抖音)」は最近、Eコマース機能をアップデートしていたことがわかった。36Krの報道によると、ユーザが広告をクリックした後、1つの商品だけでなく、フィード内に類似または関連商品を閲覧できるようになったという。

重要視すべき理由:Bytedanceはコンテンツプラットフォーム全体において、広告の作成や展開、および管理を最適化することで広告収益を高めるだけに留まらず、ユーザエクスペリエンスの改善にも取り組んでいるようである。

  • Bytedanceは9月、TikTok向けの広告動画作成ツールをローンチした。それ以前には、広告やマーケティングキャンペーン実績を追跡する2つのアプリもリリースしている。

詳細情報:動画下部にある商品広告をクリックすると、類似または関連商品の広告を含む動画で構成されるフィードに移動する。アップデート前は広告をクリック後、1つの商品しか表示されなかった。

  • 動画の表示方法は次のように複数存在する。一部フィードはユーザの「いいね!」の数をもとに動画をランク付けするが、その他フィードは売上高でランク付けされた類似商品を宣伝する動画を直接表示する。また、別のタイプのフィードには、ユーザが興味を持っているであろう関連性のない商品が順不同で表示される。
  • たとえば、食事代わりとなるミルクシェイクを宣伝する短い動画では、他のクリエイターが手掛けた上位6つの同じミルクシェイクの宣伝動画を閲覧できるフィードに移動し、その後に果物、アルコール飲料、シーフードなどのおすすめ商品リストが続く。
  • ユーザは売上や価格に準じて、フィードをランク付けして結果を表示させることができない。
  • それぞれ異なるユーザに合わせ、どのタイプのフィードを表示させるかを決定するパラメーターは何が使われているかについては、明らかにされていない。
  • TechNodeはBytedanceに取材申込をしたが、コメントを得ることができなかった。

背景:Bytedanceは2019年上半期に、検索エンジン大手Baidu(百度)と巨大ゲーム企業Tencent(騰訊)を抜いて、中国のデジタル広告市場で2番目に大きなシェアを獲得した。TikTokとコンテンツアグリゲーターであるJinri Toutiaoの好調が、シェア獲得の主な要因である。

  • 同社の今年上半期のデジタル収益は、前年比113%増の500億人民元(71億米ドル)となり、中国のデジタルメディア支出全体の23%を占めている。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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