Bloomberg の報道によると、中国最大の茶飲料チェーンの一つ「Naixue’s Tea(奈雪の茶)」は、アメリカでの IPO を通じて4億米ドルを調達しようとしている。
重要視すべき理由:Naixue’s Tea や Hey Tea(喜茶)のような新進気鋭の中国茶飲料ブランドは、過去2年間で若い消費者を中心にファンを集めた。茶飲料市場は、Starbucks(星巴克)や Luckin Coffee(瑞幸咖啡)といった有名コーヒーチェーンを魅了している。彼らはビジネスラインを多様化し、新しい成長ポイントを模索している。
- フードデリバリプラットフォーム「Meituan(美団)」のデータによると、ミルクティーと紅茶飲料の注文は2018年に2億1,000万件に達し、中国ではコーヒーよりもはるかに多いものとなっている。
- Starbucks や Luckin Coffee から Naixue’s Teaまで、飲料チェーンは1月以来、中国経済を不動化している新型コロナウイルス「Covid-19」流行の影響で、大きな不況に苦しんでいる。
詳細情報:Naixue’s Tea はアメリカで内密に上場申請し、早ければ年内に実施される可能性のある株式売却についてアドバイザーと協力している。Bloomberg が、本件に精通する人物の話として報道した。
- 情報筋によると、同社は IPO 前の資金調達で5,000万米ドルから1億米ドルの調達を検討しているという。
- 同社は地元メディアに対してこのニュースを否定し、ウイルス流行の中で事業を回復することに注力していると述べた。
- 同社は2月27日、TechNode(動点科技)の取材に応じなかった。
背景:Naixue’s Tea は2015年、起業家のカップル Peng Xin(彭心)氏とZhao Lin(趙林)氏により深圳で設立。同社は現在、中国全土50以上の都市で349以上の店舗を運営しており、新鮮なフルーツティーやコーヒードリンク、焼き菓子を販売している。
- Luckin と同様、同社は配信プラットフォームや WeChat(微信)などのマーケティングおよび販売のためのオンラインチャネルを活用している。
- 企業情報プラットフォーム「Tianyancha(天眼査)」によると、Naixue’s Tea は2018年3月、IPO 前最後となる資金調達ラウンド(数億元相当のシリーズ A+)で、バリュエーション60億人民元(約923億円)で Tiantu Capital(天図資本)から資金を調達した。
- Luckin は昨年7月、ティーブランド「Fawn Tea(小鹿茶)」を立ち上げ、その2ヶ月後、茶飲料市場に注力すべく独立事業として製品ラインを分離した。
- Starbucks は、中国の消費者からより多くの販売を獲得するために、4月中旬に8種類のフルーツ風味茶飲料を発売した。
- それに応えて、Naixue’s Tea や Hey Tea などの紅茶ブランドは、競争を避けるため独自のコーヒー飲料を展開した。
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