パーソナライズ検索の真相をGoogleが自ら暴いた――検索結果がパーソナライズされるのは稀、大きくは変わらない

[レベル: 初級]

Google SearchLiaison の Twitter アカウント(運用は Danny Sullivan が、パーソナライズ検索に関する真相を解説しました。

パーソナライズ検索は実際にはほとんど適用されません。
一方で、パーソナライズ以外の要因で検索結果が異なってくることがあります。

この記事では、SearchLiaison による連投ツイートの要点をまとめて紹介します。

パーソナライズ検索の真相

  • 検索履歴によって検索結果がパーソナライズされる――属性(年齢や性別、職業など)ではパーソナライズされない
  • パーソナライズ検索はそう頻繁には起きないし、起きたとしても劇的に結果を変えるわけではない――パーソナライズされていない結果とほとんど同じ
  • 新規に立ち上げたシークレットモードで検索すれば、パーソナライズが軽微なものであることを調べられる
  • パーソナライズ検索を適用されないようにウェブアクティビティを無効にすることができる
  • パーソナライズの違いは些細なはずなのに、人によって検索結果が異なる理由:
    • 検索している場所
    • 言語設定
    • 利用している端末
    • 常に変化する検索の本質
  • 場所に応じて検索結果が変わるのは最もよく起こること。ローカルリスティングは、特定の場所に対して関連性が高い結果になる。同じ場所にいるユーザーは同じ検索結果になるので、ローカライズ検索はパーソナライズ検索とは異なる。
    ローカライズ検索は検索結果の関連性を高めるのにとても役立つ――米国で「fooball」(フットボール)で検索したユーザーは英国の「football」の結果を普通は期待していない。逆もしかり(※鈴木注: しかも米国の football はアメリカンフットボールを指すし、英国の football はサッカーを指す)。「zoo」(動物園)で検索するユーザーは近辺の動物園を探しているはず。
  • 言語に関連するように検索結果がカスタマイズされることもある。これもパーソナライズ検索ではない。別の人が検索しても、同じ言語なら同じ結果を返す。仏語で検索したユーザーは普通は英語で書かれたページを読みたいだろうし、英語で検索したユーザーは英語で書かれたページを読みたいはず
  • 常に変化し、分散した検索システムの影響で検索結果が若干 異なることもある。1兆のページから情報を集め、検索の最新の改良を適用しているが、すべてのデータセンターに同時に展開することはできない。この時間差で検索結果が違ってくることがある。当然、これもパーソナライズ検索ではない
  • 時間も検索結果が異なってくる理由。新しいコンテンツが検索に追加されるから、数時間ときには数分で検索結果が変わることもあり得る。特に、トップニュースは短時間で大きく変わることがある――なお、トップニュースは絶対にパーソナライズされない
  • 端末によって検索結果が多少違ってくることもある。モバイルでは、コンテンツが PC 版と同等以上であれば、表示が速くモバイルフレンドリーなページを優先する。Android と iOS ではそれぞれのデバイスに合わせたアプリリストを返すかもしれない

以上です。

パーソナライズ検索が現在は結果をほとんど変えないことは、少し前に Web担当者Forum の連載コラムでも取り上げましたね。

検索履歴がパーソナライズ検索に影響することがあったとしても、直前のクエリに限られます。
昨日や先週の検索が影響することはまず考えられません。

もしパーソナライズ検索が適用されたとしても、ごく僅かです。
お隣で検索している佐藤さんと劇的に違うということはありません。

対して、検索場所による検索結果の違いは昨今では著しいものがあります。
これは、あなたも日常的に経験しているはずで容易に想像できるでしょう。
しかしながら、ローカライズ検索はパーソナライズ検索ではありません。
お隣りにいる佐藤さんと僕の検索結果は同じです。
純粋な意味での “パーソナライズ” ではありません。

とにもかくにも、現在のパーソナライズ検索の真相はこの記事で説明したとおりです。