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グーグル検索結果ページでブランドの価値を高めるSEOとは? 【後編】

検索者がブランドに最初に出会うのは「グーグルの検索結果」ページである。どうすればブランドの価値を最大化する検索結果にできるだろうか?(後編)

検索者がブランドに初めて出会うのは、ウェブサイトではなくグーグルの検索結果ページ(SERP)だ。オーガニック検索での第一印象に影響を与えられれば、ブランドに対する顧客の認識とコンバージョン率の両方を向上させるのに大いに役立つ。今回は、「評判管理の戦術」の残り、D~Hを紹介しよう。前回は評判管理の戦術のA~Cまで紹介した。

Mozファンのみんな、こんにちは。ホワイトボード・フライデーにようこそ。今回は、評判管理のSEOについて話そう。

評判管理のSEO:グーグル検索結果でブランドの価値を高めるには

評判管理の戦術

※ 「評判管理の戦術」A~Cは、前回を参照。

D. レビューに影響を与えることができる(3と5に役立つ)。

これはサイトによって異なる。満足している顧客にはサービス利用規約に沿った働きかけを行い、満足していない顧客には迅速かつ熱心なサポートを行う。たとえばYelpは、「レビューを直接求めてはいけないが、『Yelpに掲載されている』と言うのは許可される」としている。Mintedのような企業にとって、Yelpは主に物理的な場所を扱うサイトだ。確かにMintedはサンフランシスコにオフィスがあるが、Yelpのページが上位に表示されるのはやや奇妙だ。

むしろ、僕なら表示されるとは思わないだろう。オンラインに重点を置いた企業であるにもかかわらず、検索結果の上位に物理的な場所が表示されるのは変だと思う。そこでもちろん、Mintedを利用しているユーザーには、Facebookのレビューやグーグルのレビューに書き込んでもらうよう働きかけるよりも、「こんにちは、私たちはYelpにも掲載されています。気に入っていただけたなら、ぜひYelpもチェックしてみてください」と言ってみよう。Yelpにレビューを書き込んでほしいと言うわけではなく、ページがあると言うだけだ。

E. 商標違反を申し立てる(1と3に役立つ)。

これは法的な道であり、法的な視点だが、いくつかの異なる方法で役に立つ。弁護士から通知やメールを送ってもらうだけで、問題行動を阻止できる場合が多い。実際、手短に話すと、会社を持っている僕の友人は、自社の製品がアマゾンのウェブサイトに掲載されているのを発見した。その会社はアマゾンでは販売していない。アマゾンで販売しているリセラーがいるわけでもない。

それどころか、製品のほとんどはまだ出荷もされていない。レビューを見ると、高価な製品でまだ販売数もそれほど多くなかったため、レビューを残した人の中に同社の顧客はいなかった。そこでその会社では、「これは一体どういうことだ?」となったのだが、結局のところ、アマゾンが製品を掲載するには、商標の許可が必要ということがわかった。そのため、弁護士を通じてアマゾンに通知を送り、「当社の製品、商標、ブランド名、ビジュアル、写真が無断で使われているので取り下げてほしい」と言えばいい。

これに対処できるもう1つの方法は、デジタルミレニアム著作権法(DMCA)の手続きだ。これは直接グーグルを通じてできる。申し立てをして、基本的には、「著作権で保護されている私たちのコンテンツが他のウェブサイトで使われているが、これは違法だ」と言えばいい。グーグルは検索結果から該当のコンテンツを削除する。

これは必ずしも法的な視点ではないが、知っていた人は少ないに違いない。数年前、ウィキペディアには、僕、ランド・フィッシュキンに関する記事があった。ウィキペディアのページがあったのだ。

僕はそれが嫌だった。ウィキペディアはコントロールできないからだ。僕はSEOの世界にいるので、ウィキペディアのエディターたちとはあまり良好な関係にはない。実際のところ僕は、自分に関する記事のノートページで、記事を削除してもらえるよう働きかけた。ウィキペディアのページを削除してもらうには、多くの条件がある。僕の場合は、あまり知られていない分類で削除してもらったと思うが、これは今も有効だと思う。結局、非常にうまくいった。

嬉しいことに、今では僕の名前で検索してもウィキペディアのページが表示されることはなくなった。これはつまり、SERPをはるかにコントロールしやすくなったということだ。それだけ可能性も広がる。

F. ブランド広告やインフルエンサーマーケティングを利用して、検索者を別の検索フレーズに誘導する(5に役立つ)。

君が製品をどう呼んで、自らをどうマーケティングするかは、君がどのように検索されているかを示している場合が多い。もしMintedがMintedカードからMintedフォトカードに変更したいと考え、Mintedフォトカードによる検索結果が非常に満足できるもので、コンバージョン率も高ければ、自身の広告やインフルエンサーマーケティングを通じてブランディングを開始できるかもしれない。

G. 同様に、ブランド名を一般的な文字列やアンカーフレーズ、リンクで囲むことにより、グーグルがその言葉を中心に構築する関連付けを生み出したり強化したりするのに役立たせる(4と5に役立つ)。

先ほどの例で言えば、Mintedフォトカードページへのリンクを追加したり、MintedのフォトカードがMinted自身のウェブサイトだけでなく、Mintedカードより一般的なあらゆるサイトに表示されるようにすれば、関連する検索キーワードや検索サジェストに影響を及ぼせる。僕たちはこれをテストしてみたことがある。実際、アンカーテキストや関連テキストを利用することで、人々がどう検索するかだけでなく、グーグルがどう表示するかにも影響を及ぼせるのだ。

H. 検索結果の上位に表示されて、SERPの表示内容にも影響を及ぼすプラットフォームを活用する(2と4に役立つ)。

単に通常のオーガニック検索結果に食い込もうとするのではなく、次のような手もある。「ここに画像が欲しい。そういえば、Pinterestは画像のSEOで素晴らしい取り組みをしている。Mintedのカードやフォトカードなどの画像をPinterestにたくさん掲載すれば、上位に表示されたり、画像検索をしてもらえる可能性がはるかに高まるに違いない」という感じだ。動画の場合は、YouTubeで同じことが可能だ。いわゆるトップストーリーなら、ニュースサイトを同じように利用すればいい。マップやローカル検索の結果で目立つには、ローカルサイトやローカルレビューサイトが使える。あらゆる方法がある。

補足

最後に、4つのトピックを挙げておきたい。

  • 別途ドメインを登録して使用するべきか?
    MintedCardReviewsなど、Minted所有のドメインを別途登録して使うべきだろうか。一般的に言えば、答えはノーだ。この方法で評判管理のSEOができないわけではないが、難しいかもしれない。試しにやってみるのも駄目だと言うつもりはないが、一般に、これは自分自身のレビュー、自分自身のサイトを作成するようなものだ。グーグルは多くの場合、これを認識してドメイン登録の壁の背後に目を向けるので、上位に表示される機会はほとんどないだろうし、しかも大量のリンクビルディングの類をすることになる。通常は、すでに上位に表示されるようになっている他者のプラットフォームを活用した方がいい。

  • ネガティブなSEO攻撃。
    先ごろFast Companyに掲載された記事を覚えている人もいるかもしれない。マットレスブランドのCasperは、同社の製品に低い評価を付けていたレビューサイトへのネガティブリンクを探して購入していたことが概ね認められて批判を受けた。ただし、大した効果は得られなかった。というのも、このやり方は特に最近、グーグルの最後のペンギンアップデート以降は、数年前に比べてはるかに効果を失ったと思われるからだ。だがもちろん推奨はしない。もし見つかったら、君も訴えられる可能性がある。

  • レビュアーやレビューサイトを買収するのはどうか?
    これこそ、Casperが最終的にやってしまったことだ。ネガティブリンクを購入するきっかけとなった当の相手のレビューサイトにオファーを出して、ついにはそのレビューサイトの所有者を買収してしまった。もちろん、これも1つのやり方だ。倫理的で誠実なやり方かどうかはともかく、1つの手ではある。

  • ブランドと検索順位をモニターする。
    最後に、現時点では今回挙げたようなことを経験していないが、心配はしているという人は、今すぐに自分のブランドをモニターするべきだ。Fresh Web ExplorerMention.comTalkwalkerなどを利用できるだろう。さらに、自分の検索順位もモニターしよう。順位を追跡することで、新たに誰が表示されるようになったかや、表示されなくなったかを確認できるようになる。もちろん、これに利用できるSEOツールもたくさんある。

さてと。今回もホワイトボード・フライデーを見てくれてありがとう。では、またお会いできるのを楽しみにしているよ。ごきげんよう。

用語集
Facebook / SEO / SERP / アンカーテキスト / オーガニック検索 / コンバージョン率 / リンク / リンクビルディング
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