【ECサイトSEO】リストページにはテキストコンテンツが必要、しかしボリュームがある記事風コンテンツは不要

[レベル: 中級]

EC サイトの商品一覧ページにおいては、アイテムをリスト表示するだけでテキストコンテンツが何もないと上位表示が難しくなります。
かといって、ボリュームがある記事風のコンテンツを販売ページに掲載してしまうと、今度は商品ページなのかそれとも情報提供ページなのかの判断が難しくなってしまいます。

Google の John Mueller(ジョン・ミューラー)氏が Mary Haynes(マリー・ヘインズ)氏のインタビューを受けました(Haynes 氏は、特に不自然リンクの手動対策解除やアルゴリズム分析を強みとしている SEO コンサルタント)。

インタビューのなかで、EC サイトの商品ページやリストページに掲載する SEO 目的の記事コンテンツについて Haynes 氏が質問しました。
ユーザーのための記事コンテンツというよりも、キーワードを含んだテキストコンテンツを増やすための検索エンジンを対象にしたコンテンツです。
スパム記事ではないとはいえ、ユーザーが読むことは基本的に想定していません。

EC サイトの記事コンテンツの Google の扱いに対してミューラー氏は次のように説明しました。

アイテムのリスト一覧だけでは上位表示は難しい

まず、商品の一覧ページについてです。
いわゆるカテゴリページです。

アイテムを列挙しただけのリストになっているサイトが少なくありません。
サイト内検索の結果ページを単にカテゴリページにしているサイトもよく見かけます。

ミューラー氏によれば、(アイテム詳細ページへの)リンク以外のコンテンツが何もないと、上位表示するのは難しくなるとのことです。

実質的なコンテンツに乏しいため、価値を見いだせないからでしょう。
また、内容の理解が困難になるかもしれません。

それに、一般的に言って、サイト内検索の結果ページを (Google の) 検索結果に出すことを Google は好みません。
ユーザーを、検索結果からまた検索結果に移動させて目的のページを探させることになるからです。
ユーザー体験を損ねます。

カテゴリページであってもある程度のテキストコンテンツを追加して、単独のページとしての価値を持たせることをミューラー氏は推奨しています。
もちろん、このテキストコンテンツはユーザーにとって役に立つものでなければなりません。

リストページにに大きな記事コンテンツ

テキストコンテンツがあったほうがいいということで、リストページあるいは商品ページに文字数が多い記事風コンテンツを掲載するのはどうでしょうか?

これもよろしくありません。

販売を意図したページなのか、それとも情報提供を意図したページなのかの Google の判断を難しくしてしまいます。

ユーザーの検索意図にマッチしたページを Google は上位表示しようとします。
ページの意図が曖昧だと、どんなクエリにふさわしいのかを判断する妨げになります。

“過ぎたるは、なお及ばざるが如し” というやつですかね。
情報提供を目的とするなら別ページを作るべきです(この記事ページから販売ページにリンクできますね)。

まとめ

テキストコンテンツがまったくなくリンクだけを列挙したカテゴリページは、独自の価値があるとは言えません。
商品のスペックだけをシンプルに掲載した商品ページも同様に独自の価値はありません。

かといって、販売を目的としたページにボリュームがある記事風コンテンツを掲載してしまうと、今度は意図の理解が難しくなります。

適度な量のテキストコンテンツが必要です。
このテキストコンテンツは当然のことながら、本質的には、検索エンジンのためではなくユーザーにとって役に立つものであるべきです。

リストページであれば、そのカテゴリの概要やあるいは一覧アイテムの特徴、選び方のコツを説明できます。
商品ページでも、もちろんそのアイテムのウリ、そしてあなたからのおすすめポイントを提供できます。
気になる点を正直に伝えるのもむしろ信頼獲得に役立つかもしれません。