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“ZOZO離れ”報道に対し、ZOZOは「全体に与える影響は限定的」とコメント 割引価格非表示の新機能も追加

» 2019年02月26日 21時11分 公開
[山口恵祐ITmedia]

 ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」から大手ブランドが相次いで撤退しているとの“ZOZO離れ”報道を受け、運営会社のZOZOは2月26日、「全体に与える影響は限定的である」との声明を出した。合わせて有料会員向け割引サービスの価格表示を見直し、出店企業側のニーズに寄り添う考えだ。

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 オンワード、ユナイテッドアローズ、ノースフェイス、ライトオンなど、大手の衣料ブランドが続々とZOZOTOWNから撤退もしくは撤退を検討していると各紙が報じていた。これに対し、ZOZOは「2月24日時点での取り扱い商品数が、前年同日対比で14.6%増加している」との根拠を示しながら、影響は限定的とコメントした。

 大手ブランドの撤退は、2018年12月にZOZOが導入した有料会員向け割引サービス「ZOZOARIGATOメンバーシップ」への反発とされており、ZOZOも「サービス開始以降、一部、出店ショップの退店や商品販売の中断などもあった」と認めている。

 ZOZOARIGATOメンバーシップとは、年額3000円または月額500円(いずれも税別)の有料会員になると、ZOZOTOWNが取り扱う全商品が10%割引で買えるサービス。出店企業(メーカー)からは、ZOZOの原資による恒久的な割引によって、自社ECサイトを含むその他の店舗がZOZOTOWNの値下げに追従、実質的な定価の値下げにつながると危惧する声もある。

 一連の騒動を受け、同社は25日からメンバー特典価格の表示パターンを出店側が変更できる新機能を追加。商品詳細ページで有料会員ではないユーザーに行っていた割引後の価格表示方法を出店企業側が非表示を含む3パターンから選べるようにした。

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 ZOZOは「サービス開始の背景や狙いを説明し、引き続き、多くの出店企業に理解してもらえるよう努める」としている。

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