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企業が一枚岩になったとき、破滅への道に向かうことがあります。かつてはディズニーがフロリダに、そしてフォードがブラジル・アマゾンの熱帯雨林に一大コミュニティーを形成し、廃れていったことも……。しかしテック界のEC巨人Amazon(アマゾン)は、地上ではなく空に向かい、壮大な全世界インターネットの先駆者になろうと画策しているようなのです。
Amazonの計画とは?
その名は、「プロジェク・カイパー」。これは太陽系の外で環状に天体が密集する領域「カイパーベルト」に由来しています。
Amazonは地球の低軌道に約3,200機の人工衛星を打ち上げ、地球のおよそ95%にネット回線を提供しようといます。この計画はGeekWireが見つけ、Amazonがその存在を認めました。そして「プロジェク・カイパー」には期限がなく、Amazonとしても長期計画になることを覚悟しているようです。
ほかにも実施計画を持つ企業
しかしSpaceXも、すでに「Starlink」という世界規模のインターネット網を人工衛星で構築する計画を打ち出しており、1万2000機の衛星打ち上げに認可も貰っています(まだひとつも軌道上にいませんが)。それに2年前には、OneWebが連邦通信委員会から720機の人工衛星を打ち上げるOKを貰っており、昨夏に6機が打ち上げられ、Facebookでも数年かけて開発された「Project Athena」が2019年に打ち上げられることが認められています。
Googleでは、熱気球でLTE基地局を飛ばして僻地にネット回線を届ける「Project Loon」は何度も落っこち、特許侵害で訴訟を起こされたものの、今年中にケニヤでまた気球を飛ばす計画があります。みんなみんな、空からインターネットを届けようと躍起なのです。
宇宙ネット回線の未来は明るいか?
我々はいつか、宇宙インターネットを使えるようになるのでしょうけれども……遅くてバグが多く、Facebookがフィリピンで無料回線を提供し、それを大統領選に利用した人物が独裁者になったように、誰も望まない独占企業による副作用なんかがあるかもしれません。ネガティヴ思考で見るとダークな未来が待っていそうですが、どの企業も私腹を肥やすためではなく、人類のために活用して欲しいものですね。
Amazonの衛星を打ち上げるのはBlue Originのロケット? ここも気になります。
Source: Wikipedia (1, 2), The New York Times, GeekWire, OneWeb, WIRED, Bloomberg Law, CNBC, Intelligencer