GitLab、有償版の機能をオープンソースへ移植すると発表。カンバン表示やカナリーデプロイ、複数のKubenretesクラスタの使い分けなど18機能

2020年4月22日

ソースコード管理ツールのGitLabを提供するGitLab ,Incは、これまで有償版の製品に含まれていた18の機能を、オープンソースで開発されている無償版GitLabへ移植することを明らかにしました。

同社の共同創業者兼CEOのSid Sijbrandij氏がブログに投稿した記事「18 GitLab features are moving to open source | GitLab」で発表しました。

GitLabは、Gitをベースにしたソースコード管理に加えてCI/CD機能やWebIDEなどを統合したDeOps環境を提供するツールおよびサービスを提供しています。

サービスとしては、プライベートプロジェクトやパブリックプロジェクトやコラボレータに制限なく、CI/CD機能、ChatOps機能などが無料で使える「Free」プラン、月額4ドルでサポートやセキュリティスキャン機能などが追加された「Bronze」プラン、より大規模な組織で使える機能が強化された「Silver」プラン、全機能がえる「Gold」プランの4つのプランでサービスを提供しています。

そしてオンプレミスなどにインストールするソフトウェア版としても、基本的な機能を備えた無償の「Core」版、有償の「Starter」版、「Premium」版、「Ultimate」版の4種類を提供しています。

この有償版ソフトウェアに備わっていた機能のうち18種類が今回、無償の「Core」版に移植されることになるのです。下記がその18機能。

Related Issues:関連するIssueをまとめる
Export Issues:GitLabからIssueをCSVで出力しメールで受け取る
Issue Board focus mode:Issueの機能をカンバンのように表示
Service desk:外部スタッフからフィードバックなどを受け取るためにメールなどを通じて迅速にGitLabへ参加してもらう

Web Terminal for Web IDE:Web IDE用のターミナル機能
File syncing to web terminal:WebIDEでのコードの変更が自動的にターミナル画面にも反映される
Design management:ワイヤフレームやモックアップと言ったデザイン関連のアセットをIssueにアップロード可能に

以下のパッケージマネージャに対応するリポジトリ
Conan (C/C++) repositoryMaven (Java) repositoryNPM (node) registryNuGet (.NET) repository

Canary deployments:クラスタの一部に対してのみ新機能をロールアウト
Incremental rollout:新しくロールアウトした機能がどう振る舞っているかを初期に確認可能
Feature flags:デプロイ後にアプリケーションの機能を動的にオンオフ可能に
Deploy boards:Kubernetesのポッドごとにロールアウトや実行状況を把握できる

multiple Kubernetes clusters:複数のKubernetesをステージングや本番など使い分けつつデプロイ可能

Network policies for container network security:GitLabが管理するKuberntesクラスタに対してセキュリティなどのネットワークポリシーを適用可能

GitLabのCore版はオープンソースで開発されているため、これらの移植作業のすべてはGitLabのIssueとして登録され、作業が進められています。

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