何度も試作して完成させた「鶏トマトそば」をトマト豊富な季節にぜひ

『メシ通』でもおなじみのフードライター・白央篤司さんが「何度も試してやっとたどり着いた自慢のレシピ」をご紹介。今が旬のトマトを使ったシンプルな鶏そばは、化学調味料ナシの優しい味わいです!

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鶏モモのひき肉と、トマト。そして少々のセロリの葉っぱ。

この3つを煮てみたら、実においしいスープができた。ハマった。さっぱりしつつ、じんわりと、うまい……。

 

ラーメンにしてみたら、おお……いいじゃないの! トータル20分ほどでできるのもいい。家人にも好評ですっかり気を良くし、何度も作ってブラッシュアップ。

名付けて、ハクオー軒特製の鶏トマトそば。

 

クラシックな中華屋さんに行くと「五目そば」とか「椎茸そば」なんてメニューあるでしょう、あんなイメージでネーミング。

さっそく、作ってみます。

 

まずは材料から

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所用時間 約20分 

材料(1人前)

  • 鶏モモのひき肉 100g
  • トマト 140g程度(中ぐらいの大きさ1個程度)
  • セロリの葉 5~6枚
  • 好みの麺 1人前
  • 水 400ml
  • 醤油 大さじ1と1/2
  • 酒 大さじ1と1/2
  • 塩 小さじ1/2
  • ゴマ油 小さじ1/2

 ※仕上げにお好みで、コショウ、三つ葉、青ネギなど

 

鶏肉、トマト、セロリでスープを作る

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まず鍋に水と鶏モモのひき肉を入れて、強めの中火にかけます。

ひき肉をほぐす必要はありません。

 

お湯が沸くのを待つ間に……

 

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トマトを切りましょう。

ヘタを取って、その下の硬いところも取り除きます。

 

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3~4㎝大のざく切りに。

 

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お湯が沸いてきたら、アクがどんどん出てきます。すくってください。

 

さあ、調味料と具材を入れていきますよ。

 

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お酒入れて、

 

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トマト入れましょう。

 

あせる必要、全然ありません。入れるときに熱湯がはねないように、気をつけて。

 

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セロリの葉を入れます。上の写真ぐらい、ひと茎ぐらいでじゅうぶん。

風味がグンと上がります。

 

※ポイント

この料理のためにセロリを買ってきて、葉を5~6枚だけ使う……というのも現実的じゃないですよね。ハイ、なくても成立はします。ただ、レシピ制作者としては入れてほしいところ。味の層がしっかりして、香りがよくなるんです。茎でもいいです。3~4㎝角ぐらいでOK。

 

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塩、そして醤油を入れます。

もしあれば、うすくち醤油がおすすめです。塩気がキリッとして、この料理によく合います。

 

ここから8分ほど、中火で煮ていきます

 

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アクがまた出てくるので、たまったところで取りのぞいてください。

 

ゆであげた麺はしっかり水気を切るべし

この間に、麺を別にゆでておきましょう。

おすすめは中華麺、私はストレートの乾麺をよく使っています。細めのうどんやビーフン、春雨などでも。

 

※ポイント

どの麺にせよ、スープを薄めないよう、しっかりと麺の水気を切ってください。

 

8分煮たら、セロリは取り除いてください。あくまで風味要員です。

 

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麺をうつわに入れ、具とスープを注いで、仕上げにゴマ油をたらして……

 

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完成です!

上の写真では三つ葉をトッピング。スープとの相性、最高なんですよ。

 

アレンジ技も楽しい

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青ネギもよーく合います。たっぷりどうぞ。

ゴマふってもいいですし、お好きなかたは酢を入れると、よりサッパリします。

 

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今の時季ならでは、夏野菜のモロヘイヤもトッピングにおすすめ。葉の部分だけを切ってザッと洗い、スープと一緒に1分ほど煮ればOK。

 

やっぱり青みがあると彩りがグンとよくなって、食欲誘われますね。栄養バランスもよくなるし。ホウレン草とか小松菜、水菜、ニラなども◎!

 

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今年のトマト、どんどん手ごろな値段になってますな。

鶏トマトそばのスープ、香りが実にいいんです。蒸し暑くて食欲のないとき、また冷房で疲れた体にも、おすすめですよ!

 

企画・文・撮影:白央篤司(はくおう あつし)

白央篤司

「暮らしと食」、郷土料理やローカルフードがメインテーマのフードライター。CREA WEB、Hot Pepper、サイゾーウーマン、hitotemaなどで連載中。主な著書に『にっぽんのおにぎり』『ジャパめし』『自炊力』『たまごかけご飯だって、立派な自炊です。』など。家では炊事全般と土日の洗濯、猫2匹の世話を担当。

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