毎度さまです。ちみをです。工具が好きです
幼少期、実家の裏の倉庫にはありとあらゆる工具、部材が揃っておりました。
主要なおもちゃは電ドリと鉄管。
で、そんな情操教育を受けた人間が料理に興味を持つとどうなるかと言いますと……
▲ガスバーナー
これに心惹かれてしまうのは必定かと。
ガスバーナーのヤバさとは(仮説)
ガスバーナーのメリットはおそらく、
- 焦げ目つけ放題
- 加熱・加減の調整が容易
の2点があるのではと。
1は「たいていのもんは焦がせばウマい」っていうだけの話ですが、2については「焦げ目が欲しいだけなのに、フライパンでは火が通りすぎる」問題を解決できるのではという推論。実際にそんなメリットを感じるかどうか検証してみましょう。
検証方法
あらゆる食材を、ひたすらバーナーで火炙りの刑に処していきます。
とにかく量。今回のメニューはこちら。
- ハンバーグ
- コンビニチキン
- おにぎり
- パン
- マシュマロ
- 明太子
- コンビーフ
- 鮭の皮
- スモークサーモン
- ネギ
- カレー
- 醤油
- ちくわ
- はんぺん
- 生ハム
- トマト
- カプレーゼ
- 味噌
- 柑橘
- サバ缶
- 大福アイス
- りんご
ひとつずつ所感と点数を交えてじっくりお送りしますので、これを読み終わる頃にはあなたはガスバナーを2つはポチっていることでしょう。それではレッツゴ。
ハンバーグ
コンビニのハンバーグをレンチンし、チーズのせてファイヤ。
▲ビフォア
▲チーズオン
▲ファイヤ
▲アフター
▲良しです
通常チーズに焦げ目を入れようとすると、グリルを使ったり面倒ですが、バーナーならば炙るだけですね。
評価:100点
もとより確実にウマいのは明らかなので、面白い結果ではなかったです。
コンビニチキン
チキンにチーズのせてファイヤ。
▲ビフォア
▲ファイヤ
▲アフター
▲よい
コンビニチキン大好きマンなんですが、こうするとパワーがアップします。
評価:65点
ウマいけどちょっとクドかったです。
おにぎり
焼きおにぎり。
コンビニで素のおにぎりを買って自分で醤油ぬって焼いたらいいんじゃないかと。
刷毛も買いました。
▲ビフォア
▲醤油塗って
▲ファイヤ
▲アフター
あれ、中が冷たい……。
評価:50点
1回チンしてからやれば良かったです。
パン
ご飯と来たらパン。バゲット的なやつを。
▲ビフォア
▲ファイヤ
▲アフター
焦げました。うーむ。
評価:50点
焦げやすいので遠目に炙る必要ありですね。
マシュマロ
定番。フォークに挿して。
▲ビフォア
▲ファイヤ
▲アフター
やはり焦げる。
評価:70点
焦げてもまあウマいです。これも遠目に炙る必要あり、キャンプしたくなってきました。
明太子
スーパーのトレーでは危ないので、スキレットにのせて炙ります。
▲ビフォア
▲ファイヤ
▲アフター
粒のひとつひとつがバチバチ爆ぜる。ちょっと見た目がアレですが。
評価:80点
酒のアテに最高、火の通り加減の調整がしやすいのでいい感じの半生タイプも作れます。グリルで炙るより楽、あとスキレット便利。
コンビーフ
缶詰があったので、またチーズをのせてみる。
▲ビフォア
▲チーズオン
▲ファイヤ
▲アフター
▲ルックス10万点
だけど、中が冷たいですね(The二の鉄)
評価:60点
中が冷たいので、スライスするなりチンするなりすれば、かなりのイケみがあるでしょう。
▲パンに乗せると良き良き
鮭の皮
鮭の皮食べる派? 食べない派? 私は皮だけでも良いとすら思ってます。
白米をバリっと焼けた皮で包んだなら、眼前に広がるは超涅槃。
しかしスーパーとかで買う鮭はイマイチ皮目がバリっとしてないんですね。
▲ビフォア
▲ファイヤ
▲アフター
ちょい焦げ。
評価:60点
焦がしてしまいました。バーナーよりは、やはりグリルなどの弱火でじっくり水分を追い出すような加熱方法が良さそうです。あとやっぱスキレット便利。
スモークサーモン
こんどはスモークサーモン。
回転寿司の世界観を狙います、マヨもぶっかけて一緒にファイヤ。
▲ビフォア
▲マヨ
▲ファイヤ
▲アフター
▲白髪ネギも添えて。
▲うまー
評価:80点
良質なツマミ。この火入れ具合はフライパン調理では難しい。
ジャパニーズウィスキーの水割りが欲しくなる仕上がり、良さみありありです。
ネギ
↑で余ったネギを丸焼きに。
▲ビフォア
▲ファイヤ
▲アフター
▲真っ黒。表皮を剥がします。
評価:50点
これも中まで火が通らず、辛い、ダメですね。
こんな感じでノリで手当たり次第炙っていると、「バーナーが熱い」という当たり前の認識が薄れてきます。そのうちうっかり火に手をかざしたりしそうで怖くなってきました。
カレー
ここでひとつ、焼きカレーにも挑戦します。
ご飯、カレー、チーズを盛り付けてファイヤ。
▲ビフォア
▲ファイヤ
▲アフター
▲やったったぜ
超絶ウマい。別にグリルで焼いても良い気もしますが、バーナーのほうが「焦がす」方向に特化するので「カレーの水分が飛ばず、味が濃くなりすぎない」というメリットがあります。
評価:150点
あと関係ないですが、「バーナー」と打とうとして「バナー」って何回も打ってしまう手癖バグが多発しており、ウゴゴーってなってます。
醤油
焦がし醤油という天啓を受けまして。ラーメンに乗せるイメージで。
▲ビフォア
▲ファイヤ
▲アフター
火加減むずいです。
表面がグツグツ煮だったと思ったらあっという間に乾いてしまいました。めちゃむず。
評価:5点
▲残骸をカップ麺にのせるも微妙
ちくわ
冷蔵庫に入ってるものを片っ端から。というわけでおつまみちくわ(花椒味) 。
▲ビフォア
▲ファイヤ
▲アフター
微妙……。穴の中めがけてファイヤするも全体的に嫌なヌルさ、事前のチンが必要ですね。
評価:30点
はんぺん
おつまみはんぺん。
▲ビフォア
▲ファイヤ
▲アフター
これも火加減むずい、すぐ焦げちゃう。そしてはやり中が冷たい。こういう厚みのあるものは微妙ですね。
評価:20点
生ハム
じゃあ厚みのないもので。
▲ビフォア
▲ファイヤ
▲アフター
いや、ただのハム。
評価:50点
まずくはないですけど、だからどうした、という感じですね。
トマト
なんかトマトの皮むきに使えるって聞きまして。
▲ビフォア
▲ファイヤ
▲アフター
軽く炙るとキレイにむけました、こいつは素晴らしい。
っていやまあ別に普段、皮を気にすることないんすけどね。
評価:80点
カプレーゼ
このトマトはモッツァレラとともに焼きカプレーゼにしてみましょう。
味付けは塩とバジル、ピンクペッパーなんかを適当にあしらってみます。
▲ビフォア
▲ファイヤ
▲アフター
▲うんめえうんめえ
グリルで焦げ目つくまで加熱すると、チーズもトマトもダレちゃいがちなんですが、バーナーだと最適な焦げ目と食感が同時に手に入ります。最高。
評価:2000点
味噌
焼き味噌、やってみましょうかね。あのしゃもじに載せて焼くやつに挑戦。道具として木のしゃもじを1つご用意ください。ここは材料も明示しておきます。
【材料】
- 味噌 大さじ2
- 砂糖 小さじ半分
- ごま油 小さじ
- ミックスナッツ ひとつかみ
- ネギ 10cmくらい
- 料理酒 大さじ2
▲材料
ナッツとネギは細かくみじん切り、材料をすべよく混ぜてしゃもじに薄く塗りつけます(料理酒は味噌を伸ばすためなので、量は適宜調整、なくても良いかもです)。
▲遠火でじっくり目にファイヤ
▲良い感じだ
▲酒がススムくんの爆誕である
評価:700点
完全に日本酒が合う食べ物ですね、味噌は薄め、遠火でじっくりがポイントですね。
しゃもじは普通の耐熱皿とかでも代用可能かと思いますが、やっぱ木のしゃもじの方が雰囲気がでます、100均で売ってますし。
柑橘とサバのサンドイッチ
良い日向夏を手に入れたのでサンドイッチにしましょうか。
▲まずは日向夏を炙り、
▲サバ缶(水煮)を炙り(本当は生サバが良いです)
パンに挟んで、塩、胡椒を少々、お好みで香草(バジル、オレガノ、タイムを1:1:1くらい)を適量ふって完成。
▲勝利
評価:40万点
柑橘とサバの蜜月、ほどよくおしゃれ、天気の良い日曜日の昼に公園で食べたい感じ。フライパンで焼くより食材がダレないのが良いですね。
ハーブソルトがアレばそれを使えば良いと思いますが、上記の感じで適当に代用可能です、やってみましょう。
大福アイス
宅飲みで誰かが持ってきてくれたあのアイス。
なんとなく、焦げ目がついてたらおいしい気がするのです。
▲ビフォア
▲ファイヤ
▲アフター
▲ふむ
けっこう焦げますね。やはり炭水化物は難しい……。
評価:50点
焦げ過ぎないよう火加減さえうまく調整できれば希望がありそうです。バーナー使いにもテクニックが必要です。
りんご
次は焼きリンゴのイマジネーションが頭をもたげてきました。
▲ビフォア
▲ファイヤ
▲アフター
そのまま食べてもウマいのはわかっているんですが、ハイボールに入れると良いと聞いて。
▲ハイボールにイン
評価:350億点
奇しくもジェフ・ベゾス氏が元奥さんに譲渡した株の評価額と同数値になりましたが、とてつもなくウマいです。
比較的安いウィスキーで作ったハイボールですが、口をつけるごとに焦げた焼きりんごの豊かな風味が鼻腔をジャックし、めくるめく世界が超世界です。ゴリヤバ。
それにしてもスキレット、ホント便利。
まとめ、知見あれこれ
20品目くらい手当たり次第でファイヤしましたところ、ガスバーナーについて以下の知見が蓄えられました。
1.火加減の調整がしやすい
炭水化物はちょっと焦げやすいので難しいですが、バーナーの距離を調整することで直感的に火加減調整が可能。グリルで加熱するより「焦げ具合を目で見て確認」しやすいというのもあります。
2.加熱時間が短いと、食材の水分や形状を保持しやすい
焼きカレーはじっくり加熱すると味が濃くなってしまうのですが、バーナーならば加熱時間回避可能。
3.中まで温度を上げたい食材は向いてない
ネギとか、おにぎりとか、厚みのある食材は苦労しました。チンする、あらかじめ薄く切っておくなど、工夫が必要ですね。
4.スキレット優秀
焼台としてのスキレットが超便利。テフロンのフライパンなどではテフロンハゲそうなので良いですね。ステンレスのバットとかも良いと思います。
5.チーズ最高
なんかもうチーズのせとけばなんでも良いのでは? というくらいチーズとバーナー調理は相思相愛。とろけるチーズ常備、超推奨です。
といった感じでバーナーの調理器具としての可能性、「焼く」という行為の拡張性を探ってみましたが、「フライパンより優れているというよりは、フライパンに出来ないことができる」といった感じでしょうか。
他にもあんなものも良いよ、こんな使い方あるよ、という知見をお持ちでしたらぜひ教えてください。
▲こっそり火傷してました、ご注意あれ
余談:ガスボンベ、これだけやっても一本使い切りませんでした、優秀!
あと、ファイヤしながら写真撮るのムズかった。
そして似たような写真ばっかりで記事執筆中に超混乱しました。
それではお疲れさまでした。