「あたしゃうまい棒といえばコンポタ派だね!」と公言していたのだが、全14種類の “レギュラー味” の中でコーンポタージュ味がダントツ1番人気だと知ってからは「たこ焼き味だね!」と言うようにしている。だってそのほうが “ツウ” っぽいでしょ?

ただでさえ種類の多い『うまい棒』は限定の味やコラボ商品なども発売されているため、「レギュラー味に関しては長い間変動がなかった」と言われて驚く人も多いだろう。つまり、よほどの逸材でなければ “うまい棒レギュラー” の座を勝ち取れないということだ。

今回約5年ぶりに “レギュラーの新味” が発売とあって、私は都内のスーパーや駄菓子屋を探し歩いていたのだが……なかなか簡単には見つからない……!

・上野で発見!

そしてようやく本日(7月12日)、上野駅近くで『うまい棒 のり塩味』を発見するに至ったのでありました。ただし店頭のバラ売りではなく、業者が利用する菓子問屋に30本入り(税抜239円)が積まれていた状態。どこででも買えるようになるのはもう少し先かも?

ドン・キホーテ等でも購入できる30本入りは、業者でなければお気に入りの味をまとめて購入するためのものだ。未知の味を30本買うのは勇気がいるなぁ……。

黄色いパッケージの『のり塩味』は、イメージキャラクター “うまえもん” が微笑むおなじみのデザインだ。ただひとつ気になるのは、そこに書かれた「じゃがじゃがだぜ!!」というメッセージ。ご存知の通り、うまい棒の原材料は主にコーンのはずである。

仮にじゃがいもでうまい棒を作ったとしたら、それ『うまい棒』って言えるのだろうか? よく分からんが包装紙を破くと、確かに “のり塩” っぽい風味が……しかも、やっぱりジャガイモっぽい匂いもするぞ!?


・じゃがじゃがだった

あぁ、信じられないことだが……ありのままを話そう。『うまい棒 のり塩味』を一口食べた瞬間、ホクホクとしたジャガイモの味が口いっぱいに広がったのである!! それもそのはず、パッケージ裏面を見ると……


原材料名:乾燥ポテト


ポテト入ってたァァァァ!!!!! なんと今回の新味は “コーンとポテトのフュージョン(融合)” だったのだ。ってかポテトに気を取られてて言うの遅くなったけど……


メッチャウマい。


ポテトが確かな存在感を放ちつつも、うまい棒の基本である “コーンスナック” の土台は全く揺らいでおらず、これが今までにない食感を生んでいる。さらに10円で買えることが申し訳なく思えるほど贅沢に使用された海苔の風味……これは “うまい棒の新境地” と言っていいだろう。

しかし割と新しいものに飛びつきがちな性分だが、新製品がここまでウマいって滅多にないことな気がする。5年越しのレギュラー入りも超納得だ。「 “モー娘。” に後藤真希が加入したときくらい圧倒的」と表現すれば、この衝撃を少しはお分かりいただけるであろうか。


・別れはつらいよ

さて、のり塩味の登場をスタンディングオベーションで歓迎すると同時に、悲しいニュースもお伝えしておかねばならない。2000年発売のレギュラー商品『チキンカレー味』が今回、のり塩と交代するカタチで生産終了となったのだ。

幸いこちらも同じ店にまだ在庫があったため購入しておいた。私は正直、チキンカレー味を食べたことがあったかどうか記憶にない。記憶にないってことはその程度の味ということだろうが、最後と言われると少し悲しいね。せっかくだからいただきます……


ウンマァァァァ!!!!!!!!!


えっ、これ販売終了すんの!? 嘘でしょ!? もったいなさすぎじゃない!? と、少し挙動不審になるくらい『チキンカレー味』は見事にカレー味だった。あれだけホメておいてなんだが、のり塩味と人気投票を行えばそれなりに票が割れるように思う。

ここでフト気づいたのだ。私が “コンポタとたこ焼き” を推すと決めたのは20年以上前のことである。あれから新たに発売された味も多いし、大人になれば味覚だって変わるのだ。読者の皆さんも改めて今、全種類を食べ比べてみたら推しが入れ替わるかも?


……それにしてもチキンカレー味がなくなるのは寂しい。まるでモー娘。から中澤裕子が卒業すると聞いた時の気持ちだ。失って初めて、その大きさに気づくこともある……今ならまだチキンカレー味が買える店舗も多いから、気になる人は探してみてくれ。

Report:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.