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電動キックボードの規制緩和、Twitterではネガティブ意見が9割占める

» 2023年01月20日 00時10分 公開
[ITmedia]

 警察庁は1月19日、電動キックボードの規制を7月1日から“ほぼ自転車並み”に緩和する道路交通法改正案を示し、パブリックコメントの募集を始めた。これを受け、TwitterなどのSNSでは規制緩和に対するネガティブな意見があふれた。

電動キックボードのイメージ

 改正案の内容が報じられると、直後からTwitterでは「時速6キロ以下」「走行可能」などの関連ワードが一時トレンド入り。交通事故やモラル悪化への懸念、改正案は拙速とする意見、利用者への不満などのツイートが急増した。電動キックボードによる人身事故が2020年1月から22年11月までに69件あったという報道もあり、これに拍車をかけた。

 ヤフーが提供している「つぶやき感情分析」で「電動キックボード」関連ツイートを分析すると、改正案が報じられた19日の午前中からツイート数は急増。ネガティブ意見がポジティブ意見を圧倒し、19日午後10時までの24時間で89%を占めた。18日以前は少ないツイート数の中でネガティブな意見とポジティブな意見が拮抗しており、改正案がトリガーになったことは明らかだ。

「Yahoo!リアルタイム検索」内で提供している「つぶやき感情分析」。円グラフは、集められたツイートに対して自動推定された印象の割合を示す

 今回の道路交通法改正案では、最高速度が時速20km以下など一定条件を満たす電動キックボードを「特定小型原動機付自転車」と区分し、16歳以上であれば免許不要で乗車できるようにする。乗車時のヘルメット着用は任意(努力義務)。時速6km以下であれば歩道も走行できるとしている。

 つぶやき感情分析はヤフーが14年から「Yahoo!リアルタイム検索」内で提供している機能で、Twitterの投稿から検索ワードに対する印象を自動推定して集計する。20年には感情分析にGoogleの汎用言語処理モデル「BERT」(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)を用いたラベル付け作業の自動化を実現するなどのアップデートを実施した。

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