レシピ構造化データにカロリープロパティは必須ではない、構造化データはランキングに何ら影響を与えない

[レベル: 上級]

構造化データはランキングに直接影響を与えません。
しかしリッチリザルトによって、視覚的な機能を追加し検索結果をより豊かに表示できます。

構造化データは検索結果の表示をリッチにするため、ランキングには影響しない

レシピの構造化データでマークアップする際に、カロリー (calories) のプロパティを追加しないと Google 検索で上位表示できないという噂が先日広まったようです(カロリーのプロパティがないことを警告する Search Console からのメールが届いたっぽい)。

カロリーは推奨プロパティであって、必須プロパティではありません。
したがって、レシピのリッチリザルトを表示させたい場合でも絶対に必要ということではありません(追加したほうがいいのですが、これは後述)。

Google 検索の広報を務める Search Liaison の Twitter アカウントが構造化データの正しい理解を次のように説明しました。

レシピにはカロリー情報を含めることが必須だったり、上位表示に求められるという懸念が昨日持ち上がった。これは正しくない。

もっと言えば、こうした構造化データはウェブ検索のランキングには何も影響を与えない。懸念を払拭するために、詳しく説明する。

ウェブページのリスティングをさらに良くするための任意の手段として、コンテンツ所有者は構造化データを提供できる。構造化データはランキングには何も影響を与えない。ただ単に、すでに上位に表示されているページが潜在的な訪問者にとってさらに魅力的に見えるように手助けするだけだ。

レシピに関して言えば、構造化データによってカロリー情報を提供すればレシピページのリスティングの一部としてカロリーが表示されることがある。カロリー情報がないレシピもあるし、構造化データなしでレシピが表示されることもある。

カツ丼のレシピのリッチリザルト。カロリーありとなし

ウェブページのリスティングとは別に、表示するのに特定の基本的な構造化データが必要とされる特別な機能も Google 検索にはある。たとえばカルーセルだ。レシピのカルーセルにおいても、カロリー情報はやはり必須ではない。

レシピのカルーセル

Search Liason の説明を簡潔にまとめると次のようになります。

  • レシピ構造化データのカロリープロパティは必須ではない
  • より豊かな視覚的な機能や操作機能を検索結果に追加するために構造化データは利用される
  • 構造化データはランキングには影響を与えない

ランキングに影響しなくても構造化データは Google 検索を手助けする

構造化データがランキングに影響を与えないということは新しい情報ではありません。

それでも、たとえランキングに構造化データが影響を与えないとしても、また必須プロパティでなかったとしても、可能な限り多くの構造化データを追加することを僕は推奨します。

レシピ リッチリザルトのカロリー情報のように検索ユーザーにさらに多くの情報を届けることができるからです。
またリッチリザルトに利用されていない構造化データであっても、Google がコンテンツを理解する手助けになります。
直接的な影響はなかったとしても、間接的にプラスに働く可能性があります。

詳しい内容は以前に投稿したこちらの記事を参照してください。

【追記】
構造化データのいちばんのメリットはリッチリザルトの表示です。
ランキングを上げる効果はないとしても、検索結果でのクリック率にリッチリザルトは大きく影響を与えます。

この記事で伝えたいことは、構造化データが不要ということではありません。
構造化データを実装したからといって、それだけで Google の評価が上がることはないということです。