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GoogleがGoogle検索の表示順をページエクスペリエンス重視に変更すると発表、一体何が重視されるのか?


Googleウェブマスター向け公式ブログが、「より良いウェブのためにページエクスペリエンスを評価する」として、今後Googleの検索順位を決めるアルゴリズムは、よりエクスペリエンスを重視したものとなると発表しました。

Official Google Webmaster Central Blog: Evaluating page experience for a better web
https://webmasters.googleblog.com/2020/05/evaluating-page-experience.html

The Google Page Experience Update: User experience to become a Google ranking factor
https://searchengineland.com/the-google-page-experience-update-user-experience-to-become-a-google-ranking-factor-335252

Googleの社内調査業界調査の結果から、インターネットを利用するユーザーはウェブページのユーザーエクスペリエンス(ページエクスペリエンス)が優れているウェブサイトを好むことが明らかになっています。そのため、GoogleはGoogle検索上に表示されるウェブページの順番を決めるアルゴリズムに、ページの読み込み速度モバイルフレンドリーさといったページエクスペリエンスに関する基準を追加してきました。

さらに、GoogleのChromeチームは2020年5月初めに、ウェブサイトの所有者がページエクスペリエンスを定量化するための指標「Core Web Vitals」を発表しました。Core Web Vitalsは、ウェブページの読み込み速度・応答性・視覚的安定性といった、ウェブページを開くユーザーのエクスペリエンスに関する要素を定量化するものです。GoogleはCore Web Vitalsについて、以下のページで詳細に説明しています。

Google Developers Japan: Web Vitals の概要: サイトの健全性を示す重要指標


Googleは新たに導入するページエクスペリエンス指標について、「ユーザーがウェブページと相互作用する体験をどのように知覚するかについて測定するための指標です。これらの指標を最適化することで、ウェブページはすべてのウェブブラウザユーザーにとって快適なものとなり、ウェブサイトがモバイルユーザーの期待に応えた進化を遂げる役にも立ちます。さらに、ページエクスペリエンスが向上することでユーザーの関心が高まり、より少ない摩擦でウェブページ上での取引が可能となり、ウェブ上でのビジネスの成功にもつながると考えています」と記しています。

Core Web Vitalsはユーザーエクスペリエンスの主要な側面を定量化するための指標で、ページの読み込み速度、応答性、読み込み時のコンテンツの安定性といった「ウェブの使いやすさにつながる要素」を測定します。Googleはページエクスペリエンスに関する一例として、「ボタンが指の下を移動すると、誤ってボタンをタップしてしまう可能性があり、こういった仕様はページエクスペリエンスが高いとはいえない」としています。以下の画像をクリックするとページエクスペリエンスが低い事例を動画で確認できます。


Core Web Vitalsは、モバイルフレンドリー・セーフブラウジングHTTPSセキュリティ侵入型インタースティシャルガイドラインといった、既存のページエクスペリエンス指標と一緒に、新しいページエクスペリエンス指標となります。


さらに、新しいページエクスペリエンス指標をサイトに導入するにはいくつかの作業が必要となるとGoogleは記しています。そして、一般的な開発者ツールであるLighthouseやPageSpeed Insightsなどを更新し、Core Web Vitalsの情報と推奨事項を表示するとしました。さらに、Google Search Consoleで専用のレポートを作成することで、サイトの所有者が改善の機会を素早く特定することに役立てられるようになるとのこと。

ページエクスペリエンスに関するすべての指標は重要ですが、一部の側面が不十分な場合でも、全体的に最高の情報を持つページを優先するとのこと。優れたページエクスペリエンスが、関連性の高い優れたコンテンツよりも優先されるわけではないというわけ。ただし、コンテンツが類似した複数のページが存在する場合、ページエクスペリエンスが高いページが高い検索順位となるため、より多くのユーザーに閲覧してもらうことが可能です。


Googleはこれらのページエクスペリエンスに関する指標に基づいて構築されたウェブページのために、今後なるべく早い段階でウェブページの検索ランクを確認できるようにすることを約束しています。

また、Googleはページエクスペリエンス指標をアップデートする一環として、モバイル検索のトップニュースのランク付け指標を更新することを明らかにしました。これまでGoogleはトップニュースとランク付けされるには独自規格の「Accelerated Mobile Pages(AMP)」をサポートしなければいけないとしてきました。しかし、今後はAMP要件を削除するとGoogleは説明しています。

Googleは多くのサイト所有者が新型コロナウイルスの影響に対応するべく取り組んでいるため、Google検索においてページエクスペリエンスを重視する変更は、2021年までは行われないとしています。加えて、新たなページエクスペリエンス指標の導入が行われる際は、「少なくとも半年前までに通知します」と説明しています。

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in ネットサービス, Posted by logu_ii

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