新iPhoneの大きいほうは「iPhone 14 Plus」?前面カメラ穴は2つで1つ?Appleイベント直前の噂まとめ

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Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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新iPhoneの大きいほうは「iPhone 14 Plus」?前面カメラ穴は2つで1つ?Appleイベント直前の噂まとめ

Appleの最新フラッグシップスマートフォン「iPhone 14」シリーズ(仮称)は、9月8日午前2時からの「Far Out」イベントで発表となる見込みです。

Proと非Proそれぞれに大小があり、全4モデル構成になるらしいことは以前からの定説ですが、発表直前の時期になっても、やはり「iPhone 14 Max(仮)ではなくiPhone 14 Plusが製品名」や、「Proモデルの画面に空く二つのパンチホールはソフト処理で一つに見える」など、細かな噂話がまだまだ続いています。

■6.7インチの通常モデル、実は「iPhone 14 Plus」説

こちらはTwitterユーザーのTommy Boi氏がシェアした画像から浮上したものです。写るパッケージはアップル純正のMagSafe対応クリアケースのようですが、これまで仮称として使われてきた「iPhone 14 Max」ではなく、「iPhone 14 Plus」と鮮明に印字されています。

このBoi氏がどこからブツを入手、あるいはどこで撮影したかは不明であり、この写真が本物である確証はなにひとつありません。

とはいえ、ProではないiPhone 14の6.7インチモデルが「iPhone 14 Max」ではなく「iPhone 14 Plus」という説は、今年初めに米9to5Macも主張していたことです。

そもそも「Plus」ブランドは2014年のiPhone 6 Plusで初めて使われ、2017年のiPhone 8 Plusまで足かけ3年受け継がれていました。

iPhone 6 / 6 Plusは空前の大ヒットとなっただけに、最新の「標準かつ大型モデル」向けにPlusブランドを復活させるのは理に叶っている、という論法です。

しかし一方で、有名リーカーShrimpApplePro氏は4月に「すでにMaxがPlusに置き換わった。Plusを復活させれば消費者を混乱させるだけ」と否定的な見解を述べていました。

もっとも新製品のネーミングに関する噂は「新しいほど信ぴょう性が高い」はず。なぜならハードウェアの仕様と違い変えやすいことや、完成品のパッケージ流通はアップルが厳密に管理しやすく(多くのサプライチェーン企業が関わる部品と違い)、発売直前までは秘密が守られると思われるためです。

「ならば「iPhone 14」だって未確定なのでは?iPhone XIVもあり得るのでは?」とも思えますが、上記のShrimpApplePro氏が「iPhone 14 Pro」と印刷されたシールタブ写真を紹介しており、そこまで疑わなくてもよさそうです。

■「iPhone 14 Pro」モデルのパンチホール2つは1つに見える?

iPhone 14のProモデルは画面上部のノッチ(切り欠き)がなくなり、代わりに「ピル+ホール」つまり横長(錠剤のような)と丸の穴が2つ開けられるとの予想が、ほぼ定説となっています。おそらくピルの下には顔認証のFace ID用パーツが置かれ、ホールは自撮りカメラの視界を確保するためのものです。

しかし米MacRumorsの匿名情報筋は、ディスプレイの電源が入ってるときは、ピルとホールの間にある画素は点灯せず、ひと繋がりの長いピルのように見えると主張しました。

画面上に表示したコンテンツを見るとき、ピルとホールの間に「デッドスペース」(画素が点灯しているのにおかしな表現ですが)が生じると邪魔になる、いっそ消してしまうことを選んだとされています。

さらに状況に応じて、アップルはこの黒塗りエリアを視覚的に広げるつもりとのこと。たとえば左右のステータスアイコンが収まりよくするために少し広げたり、特定の通知を表示する場合は下に向かって大きく丸みを帯びた四角形に拡張したりすると伝えられていました。

そもそもノッチを廃止するのは、画面の表示領域を広げるためのはず。なのに、なぜわざわざ黒塗り部分を増やすのか……と疑問の声が上がったのも、当然の成り行きでしょう。

ところが、アップルの内部情報に詳しいBloombergのMark Gurman記者がうわさ話に反応。「この話は本当です。1つの広いピル型の切り欠きみたいに見えるんです。2つの穴が離れていると、使っているとき違和感がありますよ」とツイートしたことから、一気に信ぴょう性が増したかっこうです。

なぜ、この時期になるまで「ひと繋がりの長い穴」の噂が全く出てこなかったのか。

1つ考えられるのは、ピル+ホールの情報はサプライチェーン筋から届けられたのに対して、この「ピルとホールをまとめる」はおそらくソフトウェア的に処理されるため、アップル社内で厳重に機密が守られていた、という可能性でしょう。

もともと真偽が怪しかったパンチホール採用説を決定的に裏付けた Ross Young氏も、ディスプレイ市場調査・コンサルティング会社DSCC(Display Supply Chain Consultants)のアナリストです。専門のディスプレイパネルには詳しくとも、専門外のソフトウェア面を見落としやすいのはやむを得ないでしょう。

初めは違和感の塊だったノッチも今では見慣れた風景となっただけに、「ひと繋がりの長い穴」が本当だったとしても、やがて日常に溶け込むはず。しかしソフトウェアで処理しているとすれば、バグの原因にもなりかねません。またサードパーティのアプリ設計にも負担が掛かりそうではありますが、ともあれ8日の正式発表を静かに待ちたいところです。

《Kiyoshi Tane》
Kiyoshi Tane

Kiyoshi Tane

フリーライター

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著書に『宇宙世紀の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。

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