ソニー、コントローラーの持ち方や使い方でユーザーを自動的に識別する技術--特許を出願

 ソニー傘下のSony Interactive Entertainment(SIE)は、ゲームやVRコンテンツ、VRデバイス向けの技術開発に取り組んでいる。たとえば、ユーザーの感情に反応するコンパニオンロボット、顔の表情をアバターに反映させられるVRゴーグル、緊張や興奮した状態を認識するゲーム用コントローラーといった技術を特許出願してきた。

 今回は、そうしたSIEの考案した、ユーザーが誰なのか識別できるゲーム用コントローラー技術を紹介しよう。SIEがこの技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間8月20日に「APPARATUS, SYSTEM AND METHOD OF AUTHENTICATION」(公開特許番号「US 2020/0261803 A1」)として公開された。出願日は2月6日。

公開されたSIEの特許(出典:USPTO)
公開されたSIEの特許(出典:USPTO)

 この特許は、ユーザーが手に持つなどして操作する何らかのコントローラーにおいて、誰が使っているか判別可能にする技術を説明したもの。コントローラー操作時の特徴データをユーザーごとにあらかじめ取得しておき、コントローラーに搭載した何らかのセンサーから得られるデータと比較することで、ユーザーを識別しようとするアイデアだ。そして、ユーザーが特定できたら、そのユーザーに合わせて動作を変える。

 ゲーム用コントローラーに適用すれば、コントローラーを持って操作し始めたユーザーを認識し、そのユーザー用の操作モードへ自動的に切り替える、といった動作を実現できる。ただし、クレーム(請求項)では単にコントローラーとしており、ゲーム以外のコントローラーにも適用可能だ。

コントローラーの種類は問わない(出典:USPTO)
コントローラーの種類は問わない(出典:USPTO)

 搭載するセンサーとしては、ジャイロスコープ、加速度計、磁力計、圧力計などが考えられる。また、ユーザーを自動的には決定せず、候補をユーザーに示して選択してもらうという動作も提案している。

 なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。

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