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アップル、グーグル、マイクロソフトの3社「FIDO」新機能サポートを表明――スマホの指紋認証でパソコンのWebサイトログイン可能に

 アップル(Apple)、グーグル(Google)、マイクロソフト(Microsoft)は、指紋など生体認証の標準規格である「FIDO(ファイド)」の新機能「FIDOクレデンシャル」のサポートを進めると発表した。2023年中に各社のプラットフォームで「FIDOクレデンシャル(認証資格情報)」が利用できるようになる。

 FIDO(Fast IDentity Online)は、パスワードなしで安全にユーザーを認証するための技術。指紋などの生体情報やセキュリティトークンを、Webサービスやアプリへのログインに活用する。すでに国内では、LINEやNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクなどが対応を進めてきたほか、アップル、グーグル、マイクロソフトも自社サービスでの対応に取り組んできた。

 一方、3社がサポートを表明した「FIDOクレデンシャル」は、今年3月に発表されたもの。

 これまでも3社のプラットフォームではFIDOに対応してきたが、それでも最初にログインする際には、パスワードレスでログインすることではできなかった。

 一方、新機能の「FIDOクレデンシャル」を利用できるようになれば、ユーザーは新しく購入したスマートフォンなど、マルチデバイスでFIDOの認証情報(パスキー)へ自動的にアクセスできるようにする。これにより、新しいデバイスでもシームレスにパスワードレス認証を使えるという。

 また、パソコンやスマートフォンのOSやブラウザに関係なく、近くにあるスマートフォンなどのモバイルデバイスで、FIDOに則った指紋認証などを使うと、どのデバイスのアプリ・Webサイトへログインできるようになる。

 「FIDOクレデンシャル」へ対応することで、各社では、SMS経由のワンタイムパスコードなどを使う多要素認証と比べ、安全性が大幅に向上するとアピールする。