【2021年版】Appleが殺そうとしているものリスト

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  • author Andrew Liszewski - Gizmodo US
  • [原文]
  • 湯木進悟
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【2021年版】Appleが殺そうとしているものリスト
Illustration: Gizmodo US

ZoomもGoogleも危うし?

Apple(アップル)といえば、革新的に新たなものを発明し、さまざまなプラットフォームに載せてくる企業。そんなイメージが強いなかで、実は多くの先行する他社の革新的なツール、アプリ、そしてOSの機能などを取り込みつつ、いかにも自社でリリースした新たなもののように仕立てあげてしまうのが上手でもあります。だから、当の先行していたサービスの開発者やユーザーにとっては、いつ殺されてしまうのか、戦々恐々でもあるようですね。

そして、その典型的なタイミングは、毎年のWWDCでの発表後です。今年も数々の新発表の陰で、やってきました、恒例Appleが殺そうとしているものまとめリスト。秋のアップデートに身構えるべし!

Zoom(ほかのビデオ会議アプリを含む)

過ぐる一年の間、石けんや除菌グッズを除けば、ビデオ通話や会議アプリほど、コロナ禍で役立ったものはなかったのでは? もういったいどれほどの時間を、ZoomやSkype、Google Meetなどで費やして仕事を進め、さらには家族や友だちとFaceTimeの通話をして過ごしたことでしょう。やはり簡単で使いやすいのは、iPhoneでサクッと利用できるFaceTime。お孫さんと自由に会えなくなった、おじいちゃんやおばあちゃんにまで人気でした。

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Image: Apple

とはいえ、FaceTimeをビジネスでバリバリと活用してよいものか? この答えは否だったようにも思えます。でも、iOS 15、iPadOS 15、macOS Montereyが出そろえば、ついにFaceTimeは、真のZoomのライバルとして、最大の進化を遂げることでしょう。音声は空間オーディオ採用で、臨場感あふれるサウンドとなり、バックグラウンドのノイズを消して、声だけ拾ってくれるモードも標準装備。事前にミーティングをスケジュールし、そのリンクを送ることだって可能になります。なによりも、ついにWindowsAndroidのユーザーまで、WebインターフェースでFaceTimeの通話へ参加できるようになります。もはやAppleのハードウェアの枠に縛られなくなることがもたらす恩恵は大きそうです。

Citymapper(Googleマップも?)

公共の交通機関を乗り継いで、見知らぬ街を自由自在に行き来するのって、本当に大変です。単にどの電車やバスに乗ればよいかだけではなく、どこで降りて、次はどこへ向かったらよいのか? だから、北米ではCitymapperのようなアプリが大人気。まるで、衛星から地上を見下ろしているかのごとく、地下鉄にバス、電車の動きをリアルタイムに示しながら、的確にナビゲーションしてくれます。

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Image: Apple

ところが、iOS 15で、Appleが地図アプリに加えた機能の数々は、ついにGoogleマップを使わずとも、iPhoneのネイティブアプリだけで、すばらしいナビゲーションまで提供してくれることへの期待を高めてくれました。リアルタイムに乗り物が地図上を動いていくだけでなく、どこで降りるべきなのか、事前に通知してくれるようになります。そして、降りてからは、Appleのマップがどこへ進めばよいのかを手取り足取り教えてくれますよ。

Peloton(アーティストともコラボしたフィットネスアプリ)

コロナ禍で、自宅にてフィットネスを楽しむ人が大幅に増えました。気持ちを上げてくれるのは、お気に入りのアーティストとミュージックまでセットになったワークアウトメニューであることは間違いありません。そこを見事に突いていたのが、エクササイズバイクやトレッドミルのメーカーとして知られるPeloton。有名アーティストとコラボしたワークアウトを「Artist Series」として提供し、ミュージシャンとのオフィシャルな契約も結んできました。

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Image: Apple

このほどAppleがFitness+で狙いを定めてきたのが、この分野でしょう。すでにAppleには、音楽ストリーミングで築いてきたパイプがあります。アーティストのアルバムとワークアウトメニューがセットされた「Artist Spotlight Series」が提供されるようになったら…? すでにレディ・ガガやアリシア・キーズ、ジェニファー・ロペスなどが、Artist Spotlight Seriesの第一弾に加わってくることが明かされていますよ。

マルチ対応のキーボードやマウス

iPhoneやiPadは、直感的な指のタッチで操作できるうえに、ワイヤレスキーボードをつないで、サクサクとタイピングしたいという使い方のユーザーにも、十分な選択肢を提供してきました。iPadでバリバリ文字入力して仕事をしている人もわりと大勢います。そして、このニーズに応えるべく、1台で複数のiPhoneやiPadにつながり、スムーズに切り替えて使える、マルチデバイス対応のキーボードやマウスが、年々売上げを伸ばしてきましたよね?

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Image: Apple

macOS Montereyには、ユニバーサルコントロールの新機能が登場。Macのトラックパッドやマウス、キーボードで、iPadやiPhoneをコントロールできてしまうのみならず、なんとそのままカーソルまで移動させて使えてしまうのです。複数のデバイス間で、ファイルのドラッグ&ドロップだってできてしまいます。iOSとmacOSの連携度はますます高まり、同時にその裏では、必要なくなってしまったハードウェアがチラホラ…。